ソフバンクG出資のレボリュート、評価額11兆円で従業員保有株売却へ
- 従業員は最大20%の持ち株売却が可能と関係者、既に需要調査開始
- 評価額はバークレイズの時価総額上回る、フィンテックで世界有数に
ソフトバンクグループのビジョン・ファンドなどが出資する英フィンテック企業レボリュートは、一部従業員の持ち株を売却する手続きを開始した。この取引では、同社の企業価値を約750億ドル(約11兆円)と評価している。
ブルームバーグが確認した社内文書によると、売却価格は1株当たり1381.06ドル。同社は既に、新規や既存の投資家の需要を探っている。
詳細は公表されていないとして匿名を要請した関係者によると、従業員は持ち株の最大20%まで売却することができる。
この取引でレボリュートは、世界で最も価値の高いフィンテック企業の1社としての地位を固める。取引が成立すれば、同社の評価額は昨年のセカンダリー株式取引時の450億ドルから大きく上昇したことになり、公開市場ではなくプライベート市場での取引とは言え、英銀大手バークレイズの時価総額を上回る。
レボリュートの広報担当者は「従業員に対するコミットメントの一部として、当社は定期的に従業員に流動性を得る機会を設けている」と電子メールで説明。「従業員保有株のセカンダリー売却の手続きは現在進行中だ。これ以上は完了するまでコメントしない」と回答した。
ロンドンに本社を置くレボリュートは急成長を遂げ、昨年時点で顧客数はHSBCホールディングスを上回り、6000万人を超えた。昨年の収入は72%増の40億ドルに拡大し、利益も増加した。
ブルームバーグの一報後、英ベンチャーキャピタルのモルテン・ベンチャーズの株価が一時5.7%高と急伸。今年3月までの年間報告書によると、同社にとってレボリュートは最大の投資先で、ポートフォリオの10%強を占めていた。
原題:Revolut Begins Secondary Share Sale at $75 Billion Valuation (2)(抜粋)