欧・イラン外相会談、進展なく終了 対話の継続は示唆

欧州各国の外相とイラン外相が20日にジュネーブで開催した協議は、進展の兆しがほとんど見られず終了した。一方、各国とも対話を継続する姿勢は示唆した。会談後、記者団の取材に応じる欧州の外相ら。6月20日、ジュネーブで撮影(2025年 ロイター/Denis Balibouse)

[ジュネーブ 20日 ロイター] - 欧州各国の外相とイラン外相が20日にジュネーブで開催した協議は、進展の兆しがほとんど見られず終了した。一方、各国とも対話を継続する姿勢は示唆した。

外交筋によると、ドイツ、英国、フランス、欧州連合(EU)の外相とイランのアラグチ外相との会談は、イランに交渉の用意があるかどうかを探ることが目的だった。

フランスのバロ外相は「イラン外相は核計画を始め、より広範な問題について協議を続ける意向を表明している。われわれはイランが米国との協議を含め交渉による解決にコミットすることを期待している」と述べた。

イランのアラグチ外相は「本日は真剣かつ敬意ある議論を行った」などと述べた上で、近い将来に再び会談する用意があるとした。イスラエルが攻撃を停止し、その行動への責任を問われるなら外交を検討する用意があると主張した。

同外相は約3時間続いた会談後、「イランの防衛能力が交渉の対象ではないことを明確にした」と語った。

  欧州側は外交協議の機会が限られていると強調したものの、次回の会談日程は発表されなかった。

トランプ米政権は、イランの核能力破壊を目的としたイスラエルの攻撃に参加するかどうかを2週間以内に決めると表明している。

イランとの会談に先立ち、欧州の外相らはルビオ米国務長官と協議。複数の外交筋によると、ルビオ国務長官は米国が攻撃を検討する一方で直接対話にも応じる姿勢を示した。

CNNは米政府高官の話として、トランプ大統領が同盟国による外交を支持していると報じた。

欧州の外交官2人によると、英仏独はイスラエル側が近い将来に停戦を受け入れるとは考えていないという。同外交官らは、イランと米国が交渉を再開するのは困難との見通しを示した。

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