レビット報道官のおいの母親、ICEに拘束後まだ息子に会えず CNNインタビュー
ICEに拘束、レビット報道官のおいの母親にインタビュー
(CNN) キャロライン・レビット米大統領報道官のおいの母親で、移民税関捜査局(ICE)に身柄を一時拘束されたブルーナ・フェレイラさん(33)が12日、CNNのインタビューに応じ、拘束されてから息子に会っていないことを明らかにした。
フェレイラさんは靴紐(ひも)も結ばないままマサチューセッツ州の自宅を飛び出し、11歳の息子を学校へ迎えに行こうとしていた時、覆面パトカーと「大勢の人たち」に囲まれた。
フェレイラさんはCNNのインタビューに対し、連邦移民捜査官に取り囲まれ、名前の確認を求められたと振り返った。
フェレイラさんはブラジル出身。先月12日にボストン近郊で拘束された時、最初は交通検問かと思ったが、捜査員がすでに自分の名前を知っている様子だったため、奇妙な印象を受けた。
「私の名前や住所をどうやって知ったのか」と、フェレイラさんは問いかけた。
身元確認のため付近の警察署へ連行される間、フェレイラさんは学校へ息子を迎えに行ってもらおうと、緊急連絡先に電話をかけ始めた。
「パニックになった。緊急連絡先の誰でもいいから、電話に出てマイケルを学校へ迎えに行ってもらえないかと思った」と振り返る。
弁護士がCNNに明らかにしたところによると、フェレイラさんは以前、息子の父親マイケル・レビットさんと婚約していた。マイケルさんはレビット報道官の兄に当たる人物。
移民裁判所の判事は今週、ルイジアナ州南部にあるICEの施設からフェレイラさんを釈放するよう命じた。
26日間に及んだ移民施設での勾留中、フェレイラさんはマサチューセッツ州から移送されて四つの州の施設を経由し、ルイジアナ州へ連行された。身柄を拘束された場所からは2400キロ以上離れていた。
ルイジアナ州南部のICEの施設に到着後、「神のご加護で」他の女性の電話を数分借り、家族や弁護士に自分の居場所を伝えることができたという。
勾留中に息子と話すことはできなかったものの、同じ境遇の多くの母親と出会い、互いに祈りをささげたことが「恐ろしい状況」を乗り越える助けになった。
CNNは国土安全保障省にコメントを求めている。
弁護士によると、フェレイラさんの保釈金は今週の審問で1500ドルに設定された。今後も引き続きボストンの移民裁判所で審理が行われる見通し。
国土安全保障省はフェレイラさんの保釈後、今後も「保釈条件を順守していることを確認するため、ICE当局へ定期的に出頭する」義務があると説明した。
レビット報道官に訴え、「同じことをされたらどう感じるか」
フェレイラさんは6歳の時から米国に住み、永住権取得を目指してきた。国土安全保障省はフェレイラさんに犯罪歴があると繰り返し主張しているが、フェレイラさんは否定し、「駐車違反切符を切られたことすらない。それをとても誇りに思っている」と語る。
「私は自分の名前に誇りを持ち、名誉の勲章のように背負っている」とフェレイラさん。「息子は今どこかに座り、1日24時間、週7日これが報じられるのを見ている。子どもなので、きっと怖いはず」
マサチューセッツ州に戻ってからはGPS(全地球測位システム)監視装置の装着を義務づけられており、息子に会いに行けていない。父親が息子を連れて会いに来ることもないという。
フェレイラさんはマサチューセッツ州に戻って以降、息子の洗礼にも立ち会ったレビット報道官と話をしていない。
フェレイラさんはCNNとのインタビュー中、レビット報道官にこう訴えた。
「あなたは母親だ」「今のあなたは母親なのだから、分かるはず。私の立場に身を置いたらどう感じるか。誰かに同じことをされたら、どう感じるのか」