KDDI、「副回線サービス」の一部を8月末に終了 “Starlink”や“00000JAPAN”などの代替手段があるため
KDDIと沖縄セルラー電話は2026年2月10日、auとUQ mobileの利用者向けに提供してきた「副回線サービス」の一部について、新規受付とサービスの提供を終了すると発表した。対象となるのは個人向けプランと法人向けの一般プランであり、多くの一般利用者が影響を受けることになる。
新規受付は2026年2月25日に停止し、同年8月31日には提供を終了する。一方で、法人専用プランの「副回線サービス(タイプS)」および「タイプD」については終了対象外で今後も継続する。企業が利用する特定のプランを除き、サービスは縮小へと向かう。
副回線サービスは、通信障害や災害などでauやUQ mobileの回線が利用困難になった際、一時的にソフトバンクの回線へ切り替えて通信を確保するオプションとして、KDDIが2023年3月に開始した。
個人向けサービスの月額料金は429円で、月間のデータ容量は500MBで通信速度は300kbps。500MBを超えた場合は月末まで128kbpsに速度が制限される。国内通話料金は30秒あたり22円の従量課金制で、国内SMS送信料は1通あたり3.3円(全角70文字まで)、受信は無料となっている。
大容量のデータを消費する人には向かないものの、緊急通報やSMSが利用できることから、予期せぬトラブルへの備えとして、ユーザーが万が一の事態に備え契約するサービスといえる。
【更新:2月11日16時01分】月額料金や月間データ容量について、個人向けサービス向けの内容である旨を追記しました。
副回線サービス(の一部)が終了する理由は、災害時における通信確保の手段が以前よりも多様化したためだ。公衆無線LANサービスである「00000JAPAN」の整備が進んだことに加え、KDDIが圏外時でも衛星と直接通信ができる環境にて利用可能な「au Starlink Direct」を提供している。
2025年度末頃(2026年3月頃)には、通信事業者間で連携して通信網を相互利用する「JAPANローミング」の提供が始まる予定だ。
こうしたさまざまな新しい取り組みにより、個別のオプションサービスに頼らなくとも緊急時の通信手段を確保できる環境が整ったため、KDDIは今回のサービス終了に踏み切った。
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