久保建英、メキシコ苦しめた“連動プレス”に「あれを例えばスペインにできるかというと…」
MF久保建英(ソシエダ)
日本代表MF久保建英(ソシエダ)が国際親善試合アメリカ戦(9日・コロンバス)を翌日に控えた現地時間8日、報道陣の取材に応じ、自身が右シャドーで先発した6日のメキシコ戦(△0-0)での連動したプレッシング戦術について一定の手応えを口にした。
前半から日本が優勢に持ち込んだメキシコ戦では、相手のビルドアップに対するプレッシングが機能。最前線のFW上田綺世、2シャドーの久保とMF南野拓実が積極的に圧力をかけ、パスコースを限定すると、相手が慌てて出したパスをボランチのMF遠藤航とMF鎌田大地や、時には3バックが食いついて行って奪うという局面がたびたび見られた。
このプレッシング戦術について久保も「ハマっている感じもありましたし、何もやらせていない感は特に前半はあったので、あれでやっていけるんじゃないかなと個人的には思いました」と一定の手応えを得た様子。その一方で「メキシコのCBの人たちのビルドアップがそんなに良くなかったので、あれを例えば僕がやっているスペインにできるかというとできないとは思う。ただ、スペインクラスのビルドアップができるチームがW杯にいくつあるかって言われたら、ある程度の相手には通用するんじゃないですかね」とも話し、高みを見据える姿勢も忘れなかった。さらに久保は続けて「あとは相手に強いFW(ラウール・ヒメネス)がいて、そこに渡辺選手含めてディフェンスラインの選手がしっかり抑え込んでいたので、そこも心配ないのかなと思いますね」と前向きに指摘。メキシコがロングボールを蹴ってきた際、DF渡辺剛を中心とした3バック陣が押し負けずに対応していたことを称えていた。
後半は疲労や選手交代の影響もあり、メキシコに押し込まれる時間も続いた日本代表だが、前半のパフォーマンスは大きな到達点。今後は時間が経っても、誰がピッチに立っても、同じようなクオリティーの守備戦術を維持できるかがカギになりそうだ。 アメリカ戦では大幅なメンバー変更が予想されており、左足首に痛みを抱える久保はベンチスタートが濃厚。普段は組み慣れていない選手の連係が試されるなか、久保は「僕なんかは、逆の立場だったら『チャンスだ』と思いますね。前回のW杯までは僕がたまに試合に出るとそうやっていました」とピッチに立つ選手の気持ちを代弁。「連係連動の部分では問題ないのが日本代表の強みなんじゃないですかね」と期待を寄せていた。 (取材・文 竹内達也)●2026ワールドカップ(W杯)北中米大会特集