第174回 ノコギリザメのような「鼻」をした謎の幼虫の飼育に成功!
ノコギリのような「鼻」をしたナンジャラホイな幼虫。
スーパーエルニーニョの影響なのか、2026年は昆虫が多いと感じられる。以前に増して、たくさんの昆虫を飼育している。今回はそのうちの一つ、前回の内容との繋がりもある最新の飼育成果からの報告です。
先月8月20日、ここモンテベルデから車で2時間ほどかけてぐるぐるぐねぐねと北上。たどり着いたのが、標高800から900mのティエラス・モレナス(Tierras Morenas、褐色の大地という意味)という場所だ。
直線距離だとモンテベルデから30kmほどしか離れていない。モンテベルデは風が強いのだけど、おそらくここは、コスタリカ中で普段から風が一番強いであろう場所で、この奥の国立公園内で昆虫の調査をする予定だった。しかしその日は天候がヤバイ荒れ具合で、霧と小雨の暴風状態(動画)。目的の場所に辿り着く手前で「これ以上進むのは危険だ」と判断して調査を断念することに……来た道を少し引き返し、風がややマシなところで植物や昆虫たちの写真を撮影することにした。
ティエラス・モレナス(Tierras Morenas)での暴風&霧や小雨が吹き荒れる様子。地面がぬかるんでいて、このまま進むと戻ってこられない可能性が高いと感じられたので、調査目的地を目の前にしてこの地点で引き返した(20秒)。
色々と撮影できたし、そろそろ帰ろうかと、小なる肥やし排泄物を森へ提供していると、ん? ナンジャラホイ!! 葉の上に何らかの白い幼虫が……大きい! 3cmほどある! なんか跳ねそうな雰囲気、逃したくない。急げ!
まずは肩からぶら下げていたカメラで撮影だが、逃げられないかとドキドキだ(写真)。ナンジャラホイ幼虫……気になる! 見たことのない形状で、幼虫にしては大きいし、前後が尖っていて細長く、真っ白! これはいったい何なのか知りたい!
茂み手前のほうで目にした謎の白い三日月形ナンジャラホイ幼虫。
白い三日月形ナンジャラホイ幼虫のアップ。「鼻」も長いが「尻尾」も長い! 左が頭で目も白く「瞳孔」がヤギやヒツジのように横長。体長は先から先まで約3cm。「鼻」はノコギリザメのノコギリっぽい。
捕虫網(虫捕り網)か昆虫捕獲容器(蓋付のプラスチックの容器)か? 車へと取りに行く。幼虫がいたのは植物の間で、網だと植物にぶち当たるのでよくない。捕獲容器、捕獲容器! 幼虫のいた場所に戻ってくると、アレっ? 白いナンジャラホイ幼虫がいない!(汗……) 逃げたか?! と思いきや、葉の裏から頭を出して、葉の表へと出てきた。
オッケー、そ〜っと慎重に……採集! よっしゃ〜(≧∇≦)b 見た目は頸吻亜目(けいふんあもく:アワフキムシやヨコバイ、ハゴロモ系)の幼虫っぽい。白い体の表面から白い粉っぽいワックスが噴き出ているようだ。
ぐねぐねぐるぐる運転で無事にモンテベルデの住まいラボに戻り、早速なんの幼虫なのかネットで調べてみた。すると、なんと、前回の話の冒頭で紹介した「テングヨコバイ」の幼虫の可能性が浮上! そう、ツノの生えた……方ではなく、もう一つの方のヨコバイだ(笑)。オモシロイ! 幼虫は、成虫より更にテング?! 飼育して確認だ。