東北大、マウス神経細胞において抗うつ薬3種が異なる遺伝子発現を誘導することを発見
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【プレスリリース】発表日:2025年11月04日
マウス神経細胞において抗うつ薬3種が異なる遺伝子発現を誘導することを発見
【発表のポイント】
●選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)(注1)に属する抗うつ薬、フルオキセチン、セルトラリン、シタロプラムがマウスの神経細胞の遺伝子発現プロファイルにもたらす影響を解析しました。
●これら3種の抗うつ薬は様々な遺伝子の発現を変動させ、また各薬剤は異なる遺伝子発現プロファイル(注2)を生じさせることを明らかにしました。
●取得した遺伝子発現変動データに対して自己組織化マップ(注3)を用いた解析を行うことで、特定の薬剤に対してのみ強く発現変化を示す遺伝子群を同定しました。
●これらの知見は、抗うつ薬の未知の作用機序の解明や、新しい治療法開発に貢献することが期待されます。
【概要】
うつ病は世界的に深刻な精神疾患であり、その治療には選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)がよく使用されます。しかし、ある抗うつ薬で十分な効果を得られなかった患者に対し、異なる抗うつ薬を投与すると治療効果が生じる場合があるなど、その機序には不明な点があります。
東北大学大学院生命科学研究科の山本創大学院生(研究当時)、安部健太郎教授らは、SSRIに属する3種の抗うつ薬をそれぞれ投与した培養マウス神経細胞を用いて、遺伝子発現解析を実施しました。その結果、これら抗うつ薬は同じ作用原理で機能すると考えられているにも関わらず、異なる遺伝子発現変化を誘導することが明らかにされました。
本研究は、抗うつ薬が多様な作用メカニズムを有することを示唆するものであり、より効果的な治療戦略の確立や新規薬剤の開発につながることが期待されます。
本研究成果は11月1日付で科学誌iScience(電子版)に著者校正版がオンライン掲載されました。
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/698984/01_202511041520.pdf
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