総裁5候補「違法外国人ゼロ」「不法滞在取り締まり」「中長期ビジョンを」移民政策に反対
自民党総裁選(10月4日投開票)に立候補した5氏は23日、党青年局・女性局主催の公開討論会で、外国人政策についてそれぞれ考え方を述べた。外国人労働者は昨年10月、230万人を突破し過去最高を更新した一方、地域社会との摩擦も一部で生じている。移民政策についてそれぞれ反対する考えを示した。
茂木氏「ルール守らないなら厳しく」
茂木敏充前幹事長茂木敏充前幹事長は「移民は受け入れるべきではない」と強調。「ルールを守ってくれる人を受け入れる寛容さは必要だ」と述べた上で、「違法外国人ゼロを目指し、ルールを守れない外国人に対して厳しい措置が必要だ」と語った。
トルコの少数民族クルド人が集住し、トラブルが重なる埼玉県川口市を20日に視察したことについても振り返った。
林氏「外国人労働者はなだらかに」
林芳正官房長官林芳正官房長官は、外国人が母国の運転免許を日本の免許へ切り替えられる「外国免許切替(外免切替)」の厳格化など、自身が中心となって進めた実績を紹介した。
外国人労働者について「中長期的に緩やかに総量コントロールする、なだらかに必要なだけ入ってきてもらうことが大事だ」と語った。
高市氏「不法滞在は徹底取り締まり」
高市早苗前経済安保相高市早苗前経済安全保障担当相は、外国人問題に関する司令塔を創設する考えを示し、「必要な課題を洗い出し、解決するための法整備まで進める司令塔を作りたい」と語った。
不法滞在者については「徹底的に対応しないといけない。経済目的で難民を装って来られる人にはお帰りいただく」と述べ、「外国人による土地取得にしっかりルールを設ける」と語った。
小泉氏「年内にアクションプラン」
小泉進次郎農水相小泉進次郎農林水産相も「いわゆる移民政策はとらない」と述べ、「外国人にもしっかりルールを守ってもらうことが基本だ。外国人の流入の拡大に現行の制度が対応できていない部分はしっかり対応する」と語った。
外国人による制度の不適切利用の是正や、不動産取得の実態把握の必要性を挙げて「必要なのは政府の司令塔機能の強化だ。徹底した実態把握のため、年内にアクションプランを作りたい」と語った。
小林氏「外国人に頼らない仕組みを」
小林鷹之元経済安保相小林鷹之元経済安保相も移民に反対の考えを示した。外国人とどう共生していくか中長期的なビジョンを打ち出す必要性を挙げ、「地方や産業によって外国人労働力が必要な所がある。まじめに働く人を守るためにも、ルールを守らない人に対しては厳しく接する必要がある」と述べた。
「できるだけ外国人に頼らない仕組みを作っていく」とも語った。