米国株式市場=続落、バリュエーションに懸念
[ニューヨーク 24日 ロイター] - 米国株式市場は続落して取引を終えた。主要株価指数が最高値圏にある中、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が前日の講演で株価が割高になっている可能性に言及したほか、週内にインフレ指標の発表を控えていることもあり、投資家が利益確定に動いた。
主要株価3指数は今週、そろって3日連続で過去最高値を記録した。パウエル議長は23日、資産価格はかなり高く評価されているようだと述べた。
LNWの最高投資責任者、ロン・アルバハリー氏は「S&Pの予想PER(株価収益率)は23─24倍で、これには今後5年間に年率15%程度の利益成長率が織り込まれており、かなり割高に思える」と指摘。「市場がパウエル議長の発言を理由にやや持ち高を減らすのは理にかなっている」と述べた。
S&P総合500種(.SPX), opens new tabの業種別では素材株(.SPLRCM), opens new tabの下げが最大だった。インドネシアのグラスベルグ鉱山で不可抗力を宣言したフリーポート・マクモラン(FCX.N), opens new tabが17%急落した。一方、原油高を受けてエネルギー株(.SPNY), opens new tabは上昇した。
カナダの鉱山会社リチウム・アメリカズの米上場株は2倍近くに急騰。トランプ政権が同社株の最大10%取得を目指しているとのロイターの報道を受けた。
前日に四半期決算を発表したマイクロン・テクノロジー(MU.O), opens new tabは2.8%下落した。
オラクル(ORCL.N), opens new tabも1.7%安。社債発行で150億ドルの調達を計画しているとの報道を受けた。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.88対1の比率で上回った。ナスダックでも1.35対1で値下がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は180億4000万株。直近20営業日の平均は177億5000万株。
LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります ※米国株式市場
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