タイのGMMTVが俳優の写真の無断使用に警告 「法的手段も辞さず」

SNSで見かけた素敵なスターの写真を、自分のSNSやブログで使いたい──そんな思いを持つ方も少なくないかもしれません。しかし、その行為がトラブルにつながることもあるようです。

タイのGMMTVは2025年6月30日、特定のTikTokアカウントによって無断使用された所属俳優の画像について、所属俳優の評判や職業的信用に損害を与える可能性があるとして懸念を示しました。公式声明の中で、この問題を「極めて重大に受け止めている」との立場を明らかにしています。

特に注目されるのは、声明の最後で「違法行為に対しては断固たる措置を取る」といった強い口調で締めくくられている点です。これにより、今回の画像の使用が単なる不適切行為であるというだけでなく、俳優や作品に関する一切の無断使用に対しても、今後同様の対応を取る姿勢を示した可能性もあります。

このような表現は、再発防止を意識したメッセージとしても受け取ることができ、ファンやクリエイターに対してより慎重な行動を求める、間接的な呼びかけとも言えるでしょう。

GMMTVによる公式声明(日本語訳)GMMTV株式会社は、当社所属俳優であるオーム=ワット チットサワンディおよびルーク=ピームサン ソーターンクンの代理として、法的手続きを進めていることをお知らせいたします。当社は、TikTok上で「@hsjsj.nsjsj29」というユーザー名を使用しているアカウントに対し、関係当局と連携のうえで告訴および刑事告発の手続きを進めています。対象となっているのは、当社俳優の画像を無断で編集・拡散し、ソーシャルメディア上の動画コンテンツとして配信した行為です。この行為により、俳優の評判、イメージ、そして職業的活動に対して悪影響が及びました。

当社は、俳優の権利および名誉を守るため、民事・刑事を問わず、必要なすべての法的措置を講じてまいります。

SNS画像の使用──「シェア」と「転載」は別の行為

SNSには、投稿を「共有」するための公式機能(リポスト・引用・埋め込み)が用意されています。これらの機能を利用して投稿を表示する行為は、各プラットフォームの仕様に基づいており、一定の範囲で許容されています。

一方で、投稿された画像を保存し、自分のSNSやブログにアップロードし直す行為は、著作権侵害に該当する可能性が高くなります。

画像を「引用」として使用する場合も、以下のような条件をすべて満たす必要があります。・引用部分が“従”であり、自身の表現が“主”であること・引用に客観的な必要性があること(写真や投稿を紹介したいという目的では不十分です)

・出典が明示されていること

これらの条件が満たされていない場合、たとえ出典を記載していても、正当な引用とは認められず、無断使用とみなされるおそれがあります。

かつての「まとめサイト問題」に学べること

日本ではかつて、「WELQ」などのキュレーションサイトが他者のコンテンツを無断で転載していたとして、大きな社会問題となりました。運営会社であるDeNAは謝罪とともに全10サイトを閉鎖し、著作権者に対する損害賠償や使用料の支払いに発展した例もあります。また、「NAVERまとめ」など他のサイトでも同様の指摘が相次ぎ、一部の運営者はコンテンツの削除や補償対応を余儀なくされました。

GMMTVの対応も、たとえ個人による行為であっても、見過ごすことはしないという姿勢を示しているとも考えられます。今や、他者のコンテンツ使用における責任が厳しく問われる時代となっています。

思い当たる方は、今すぐ削除を

GMMTVの今回の声明は、ファンやネット利用者に対して、あらためて基本的なルールの確認を促すものとなっています。

もしも写真の無断使用が発覚した場合、損害賠償や事後使用料を請求される可能性があります。著作権など基本的なルールを守ることがスターへの敬意であり、トラブルを防ぐ最善の行動となります。思い当たる方は、今すぐ削除するという選択が良いかもしれません。

ประกาศ “โอม และ ลูค” ถูกนำภาพไปใช้โดยไม่ได้รับอนุญาต สร้างความเสื่อมเสียต่อชื่อเสียงAnnouncement: Unauthorized Use of Ohm and Luke’s Images Resulting in Reputation Damage#GMMTV pic.twitter.com/yxmmBjqVl6

— GMMTV (@GMMTV) June 30, 2025

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