【虎将トーク=前半戦総括編】阪神・藤川監督、後半戦は「負ける度に強くなるチャンス」「人生と同じ」「ファンも…勉強ができる」
(セ・リーグ、巨人6xー5阪神、18回戦、阪神13勝5敗、21日、東京D)阪神・藤川球児監督が45歳の誕生日当日に5-0から追いつかれて、九回サヨナラ負けを喫した。試合前、取材に応じた藤川監督の前半戦総括は以下の通り。
ーーここまでの戦いを振り返って
「まあ順調かなというところで、日々のゲームを戦いながら、チームが少しずつ全体として、作り上げられてきている手応えは感じていますね」
ーー就任からのチームの雰囲気や状況は
「雰囲気とかモチベーションはあまり捉えてなくてですね。結果を残すためにどういった課程を踏んでいるかというところを大事にしています。あまり気持ちとか、そういうところはゲーム以外のところで重要視していないので、選手たちが立派にやってくれているんじゃないかなと思います」
ーー2位以下に大差をつけている順位については
「自分のチームを、阪神タイガースを作り上げていく作業を就任した(昨年)11月からやってます。それは現役の時から、毎年チームは変わりますから、チームというのは一から作り上げるといつも思っていますから、そういった意味で、まだまだ道中かなと思いますけど」
ーー開幕ローテから変わりながらだが、その活躍はどう見ている
「おっしゃった通り、変わりながらというか、変貌を遂げながら、ビルドアップしながらですから、組織として衰退していかないこと、弱体化していかないことが大事だと思います。後半戦に向けて道半ばで、さらに強く、みんなに伸ばしていってもらいたいと思うような先発の投手陣です」
ーーリリーフ陣はチームの心臓と表現した
「前半戦、非常に良かったと言いますか、結構な数負けてますからね。組織として強みに変えていかないといけない。交流戦、たくさんリリーフの投手たちが負ける結果には繋がりましたけど、ある意味で言うと、そこまでのゲームを持って来られるけれど、心臓部であるところが弱いと。最後の一つの我慢ができない、というのが交流戦の時の結果でした。後半戦には、さらにビルドアップした状態で、戦えるようにという風には思ってます」
ーー野手陣はバッティングも走塁、守備、さまざまな活躍がありましたが
「けがなくやってくれているところと、選手個人の成績も伸びてきてますから。チームが向かう方向と、個人が向かう方向が同調しているところではリズム良くできてると思います。ここから先はコンディションですね。ここに尽きると思います」
ーー後半に向けて何が重要だと思うか
「何も変わることはないですけれど、まず組織として強くなること、それが一番にあります。個人の選手に対してではなく、ゲームはチームが一体化して戦いますから、選手たちはゲームが始まればチームの一員として戦ってくれていますから。誰一人として逸れることなく、プラスさらに、そういう人員が増えていくことを願いながら、一歩一歩進んで、ファンの方も共にオールスター以降も結束して、タイガース自体もそうだし、タイガースファンも、一気にボルテージが上がって行く7月後半から8月、9月と、10月と、行きたいなと思います」
ーー後半戦への意気込み
「一歩一歩ですね、負ける度に強くなるチャンスですし、勝つ度に冷静にならなければいけないと思ってチームを進めていますから。丁寧に、本当に人生と同じかもしれないですね。良い時ほど、足元を見つめてやってきている半分のところですから、後半戦になれば、なおさら試されるわけですから。私自身も人生のいい勉強になるし、タイガースファンにとっても、選手たちにとっても、良いところにいながら勉強ができる、と。いい人生を歩めているんじゃないかと思います。後半も、いろいろなことがあると思いますが、野球でそれができるのは素晴らしいこと。丁寧にやりながらグラウンドでは楽しんでいただけるように、また精一杯努めたいと思います」