NY市場サマリー(6日)=S&P・ナスダック最高値 、円とユーロが下落
<為替> 円とユーロが対ドルで下落した。自民党新総裁に選出された高市早苗氏の財政拡張的な政策を巡る思惑や、フランスの内閣総辞職に絡む財政・政治の安定に対する懸念の高まりが背景。
ドル/円は1.87%高の150.2円。一時2%超高の150.47円と、8月1日以来の高値を付けた。
ユーロは対円で176.25円と、1999年のユーロ導入以来の高値を記録した。
一方、ユーロはドルとポンドに対して下落した。ルコルニュ仏首相が6日、辞表を提出し、内閣は総辞職した。首相の在任期間は27日で、閣僚名簿の発表から14時間で総辞職という、仏近代史上最も短命な内閣となった。
NY外為市場:
<債券> 国債利回りが小幅上昇した。政府機関の閉鎖が6日目に入り、重要な経済指標の発表が滞る中で、方向感に乏しい展開となった。
海外市場での売りが波及し、日本やフランスの政局不安も重なったことで、米国債の買い控えにつながったとの見方が出ている。場では金融緩和や財政拡張的な政策への思惑に基づく「高市トレード」が再開した。
指標となる10年債利回りは4.166%と、4.7ベーシスポイント(bp)上昇。30年債利回りも同じく4.7bp上昇し4.761%となった。
米金融・債券市場:
<株式> ナスダック総合とS&P総合500種が終値で史上最高値を更新して引けた。米政府機関の閉鎖が6日目に入ったにもかかわらず、人工知能(AI)関連の取引が投資家心理を刺激した。一方、ダウ工業株30種は下落した。
米国株式市場:
<金先物> 米連邦準備理事会(FRB)による追加利下げ期待に加え、世界的な政局不安や景気懸念を背景に金の買いが加速し、続伸した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前週末比67.40ドル(1.72%)高の1オンス=3976.30ドルと、中心限月清算値ベースで2営業日連続で最高値を更新。年初来では50%超上伸した。
NY貴金属:
<米原油先物> 続伸した。主要国が追加増産を決めたものの、想定より小幅にとどまったことを好感した買いが入った。米国産標準油種WTIの中心限月11月物の清算値(終値に相当)は、前週末比0.81ドル(1.33%)高の1バレル=61.69ドル。12月物は0.81ドル高の61.34ドルだった。
NYMEXエネルギー:
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