銀河を彩る星形成領域の輝き ハッブル宇宙望遠鏡が観測した渦巻銀河「NGC 2835」

こちらは、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が観測した渦巻銀河「NGC 2835」。 うみへび座の方向、約3500万光年先にあります。 今日の宇宙画像 明るい黄色に輝く中心部を取り囲むのは、青色に彩られた渦巻腕(渦状腕)。 そのあちこちでは、ピンク色の領域が散りばめられたように美しく輝いています。 渦巻腕の青色は、若くて高温の星々からの光。 そして点在するピンク色の領域は、電離した水素ガスがHα(エイチアルファ)線と呼ばれる赤色の光を放っている領域です。 ESA=ヨーロッパ宇宙機関によると、特に明るいHα線の源は、生まれたばかりの若い星からの紫外線によって形成されるHII(エイチツー)領域です。輝線星雲とも呼ばれるこの領域は、ガスと塵(ダスト)を材料に新たな星が生み出される場所であることから、星形成領域とも呼ばれます。 また、死にゆく恒星が残す超新星残骸や惑星状星雲も、Hα線で識別することができます。 ハッブル宇宙望遠鏡による最近のNGC 2835の観測は、近傍の19個の銀河を観測してこれらの星雲を5万個以上調査する取り組みの一環として2024年に実施されました。得られたデータは、誕生した星が強烈な放射や星風を介して周辺の領域にどのような影響を及ぼすのかをより深く理解する手がかりになります。 この画像は“ハッブル宇宙望遠鏡の今週の画像”として、ESAから2025年8月18日付で公開されています。 参考文献・出典 ESA/Hubble - Noteworthy nearby spiral

sorae編集部

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