米EU関税問題、早期解決を メルツ独首相が訴え
ドイツのメルツ首相は3日、欧州連合(EU)に対し、自動車、鉄鋼、医薬品などの基幹産業を守るため、米国との関税を巡る対立をできるだけ早期に解決するよう求めた。ベルリンで3日撮影(2025年 ロイター/Liesa Johannssen)
[ベルリン 3日 ロイター] - ドイツのメルツ首相は3日、欧州連合(EU)に対し、自動車、鉄鋼、医薬品などの基幹産業を守るため、米国との関税を巡る対立をできるだけ早期に解決するよう求めた。
また、米国が欧州への関与を弱める事態に備える必要があると指摘したほか、米国と長期的に共通の利益を保ち続けられるかについて、正当な疑念があると語った。
銀行関連のイベントで、「米国をわれわれの側に引き留めるためにあらゆる努力をするつもりだ。しかし同時に、少なくとも米国の欧州に対するコミットメントが弱まるという事実にも備えなければならない」と訴えた。
米国との貿易交渉について、「早急に結果を出すべきだ。長く複雑で交渉が何カ月も続くようなものより、迅速かつシンプルなものが良い」との見解を示した。
メルツ氏は就任以来、欧州が米国に頼ることなく、外部からの脅威に対抗できる独自の能力を構築するよう訴えてきた。同氏は「われわれの決意について少しでも疑うべきではない」と述べた。
長期的に米国と利益を共有できるかどうかといった疑念は実際に存在し、それは妥当なものかもしれないと語った。
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