シカゴ連銀総裁、貿易の不確実性過ぎれば「利下げ軌道再開が可能に」
Catarina Saraiva
米シカゴ連銀のグールズビー総裁は2日、米経済の基調は良好であり、貿易政策をめぐる不確実性が解消されれば、政策金利の引き下げを進めることが可能になるとの見解を改めて示した。
「2大責務に関する状況はなお良好に見えるため、今の不安定な時期が過ぎれば(利下げの)軌道に乗ることは可能になると考えられる」と、グールズビー総裁はアイオワ州ダベンポートで開かれたイベントで話した。連邦準備制度理事会(FRB)は議会から物価安定と最大雇用という責務を課されている。
2024年末に利下げサイクルに入った連邦公開市場委員会(FOMC)は、今年は金利を据え置いている。当面の追加利下げについて当局者らは慎重な姿勢を維持し、トランプ米大統領による広範な関税政策が物価と雇用の両方にリスクを加えると強調している。
グールズビー総裁は「今のところ、新たなデータに見られる直接的な打撃は驚くほどに少ない」と述べ、「今後1、2カ月もそれが続くかどうかは分からない」と続けた。
FOMCの次回会合は今月17-18日に予定されている。先物市場の織り込み具合によれば、投資家は6月会合と7月会合ではいずれも金利が据え置かれると予想している。利下げ再開はそれより後になるとの見方だ。
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原題:Fed’s Goolsbee Says Rates Can Fall If Trade Policy Is Resolved(抜粋)
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