中国商務省、米国に貿易合意の維持求める 「苦労して得られた」

 7月4日、中国商務省は、中国と米国が最近の貿易協議で「苦労して得られた」合意を不安定なものにしないよう米国に警告した。写真は米中国旗のイメージ。3月20日、ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボ市で撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[北京 4日 ロイター] - 中国商務省は4日、中国と米国が最近の貿易協議で「苦労して得られた」合意を不安定なものにしないよう米国に警告した。米国も中国に対して歩み寄り、2国間の貿易・経済関係の安定を維持することを望むと表明した。

同省は声明で「米中経済貿易関係の互恵的でウィンウィンな性質を米側が深く理解することを望む」と述べた。

商務省はレアアース(希土類)の輸出規制に言及し、「中国は現在、規制品目に関する適切な輸出許可申請を審査し承認している」と述べた。

同省は「(米国が)中国に対する一連の制限措置を解除し、状況を中国に通知した」と述べ、米政府が半導体設計ソフトウエア、エタン、ジェットエンジンなどの中国向けの輸出を再開したという報道を確認した。

米中がロンドンでの協議でまとめた枠組みは「苦労して得られた」との認識を示し、両国の当局者が実行に移すために取り組みを加速していると指摘した。

トランプ米大統領による「相互関税」の上乗せ分適用停止期間は来週終了する。チャイナ・エコノミクス責任者ジュリアン・エバンスプリチャード氏は、中国は米国との合意により関税が急上昇するリスクはないとしながらも、トランプ氏の英国やベトナムとの貿易合意は、中国が引き続き間接的な標的となる可能性を示唆していると指摘した。

「第3国を経由した中国からの輸出は米国の関税の有効性を低下させており、トランプ氏は取り締まりに意欲的とみられる」と語った。

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