ドジャース大谷翔平が“本塁打王を捨てた”本当の理由...トップに2本差でも欠場のまさか(日刊ゲンダイDIGITAL)|dメニューニュース

日刊ゲンダイDIGITAL9/29(月)13:11

自己最多更新の55号ソロの大谷翔平(C)ロイター/Imagn Images

 残り2試合で、ナ・リーグトップを走るシュワーバー(32=フィリーズ)の56本に2本差の54本塁打。3年連続本塁打王のかかる大谷翔平(31=ドジャース)にとって厳しい数字とはいえ、爆発力があるだけに、並んだり、逆転したりは決して不可能ではないはずだ。

 にもかかわらず、日本時間28日のマリナーズ戦はスタメンを外れるどころか、代打の出番すらなかった。

「ショウヘイは今夜、出場しない。彼は『私の判断に任せる』と言っていた。トミー(エドマン)は打席が必要だったし、守備にも就けない。それだけに休養を取らせる判断はしやすかった。彼自身もチームメートに打席が必要なら譲る姿勢を見せていた」とは試合前のロバーツ監督。

「最後にちょっと疲労がボンッて来る」

 そしてシュワーバーとのタイトル争いに「(大谷は)気にしていないと思う。彼はMVPを獲得するからね」と続けた。

 すでに地区優勝したドジャースは、今世紀初のワールドシリーズ連覇がかかっている。大谷はそのための重要なピースになる。

 主砲としてはもちろん、先発投手としてもここ3試合は無失点。当たり前のように160キロ超の速球を投げ、計14回3分の2で18奪三振、与えた四球はわずかに2個と安定した投球を続けている。シーズン終了後に休む間もなく10月1日から始まるワイルドカードシリーズ(3試合制)での登板は確実。休養を取らせてよりベストな投球をしてもらいたいのが首脳陣の本音なのだ。

 個人タイトルより何よりワールドシリーズ連覇が重要なのは、チームに限らない。大谷自身もそう考えているに違いないものの、これまでならワールドシリーズ連覇に貢献したうえで、なおかつ個人タイトルも視野に入れるところ。ロバーツ監督によれば、大谷はケガで守備に就けないエドマンに打席、つまりDHを譲る姿勢を見せていたそうだが、昨年から野手の休養の場でもあるDHを独占し続けてきたのはだれあろう大谷自身だ。休養指令に素直に従った本当の理由は、休むことによってポストシーズンに向けた体のコンディションが上向くと考えたからではないか。大谷はシーズン中の疲労に関して、NHKのインタビューにこう答えている。

「疲れがたまるのは、どのシーズンもそのくらい(折り返しの時期)とは思う。そこで休みとか休息をはさんで、多少、慣れる時期が夏場にちょっとあって、また最後にちょっと疲労がボンッて来るイメージ」

 その「最後」とはまさにいま。今季はシーズン中に二刀流が復活。投打にフル回転しながら、この日はわずか4回目の休養。ここまでチームトップの157試合に出場している。大谷自身がタイトルより休養を優先したのは体調の問題が大きいに違いない。

  ◇  ◇  ◇

 そんなドジャースのプレーオフの懸念点と言えば佐々木朗希だろう。壊滅的な救援陣の穴埋め役として佐々木を担ぎ出したが、佐々木にはリリーバーとして決して看過できない「致命的欠陥」を抱えているという。いったいどういうことか。ロッテ時代にも波紋を広げたその「自己チューぶり」とは。

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。

関連記事: