菅楓華のクラブ選び「まずは顔で」 小ぶりな「ZXi TR」は右に行かない
◇国内女子◇ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 最終日(28日)◇利府GC (宮城)◇6590yd(パー72)◇晴れ(観衆4863人)
プロ2年目にして悲願の初優勝を遂げた菅楓華。契約先であるダンロップの大会での栄冠は、まさに“孝行娘”。彼女が選んだ14本を紐解いていきたい。
クラブは「まずは顔で選びます」という。ドライバーは男子プロが好むような450ccと小ぶりなヘッドの「スリクソンZXi TR」だ。「元々コンパクトでディープなヘッドが好み。あまり大きいのは好きじゃないんです。このTRは構えたときにつかまりやすそうに見えて、右ミスが嫌なドローヒッターの私にはぴったり」と、他の機種と見比べて選んだ。
シャフトは“青テンセイ”こと「TENSEI Pro Blue 1K」を挿す。「スペックだけ見ると“ハードヒッターっぽいの使ってるね”と言われるんですけど、打ってみたらそうでもないですよ」と照れ臭そうに話す。
アイアンは「スリクソンZXi5」と「ZXi7」を比べて前者を選んだ。「“7”もすごく良かったんですけど、細いし、小さい。『これは18ホール続かないな』って。やっぱりアイアンも見た目。やさしくて、つかまる感じが欲しい」と、こちらも顔が決め手となった。
シャフトは長年使ってきた「NSプロ850 GH neo」を装着。「球が低いのは好きじゃなくて、高く上がってくれます。そしてある程度つかまってくれるのも好き」と、今季パーオン率9位(72.5452%)というデータがヘッドとシャフトの相性の良さを物語る。
48、54、58度のウェッジ3本セットは「クリーブランドRTZ」。「グリーン周りは主に48度と58度で転がすことが多い」という菅にとって、「前作に比べてスピンが入りやすくなりました」という新ウェッジに替えない手はなかった。58度はあまり開かないため、ソールも無理に削らずそのまま使っている。
パターは元々テーラーメイドのトラスを長年使ってきたが、現在は同じ三角ネックの「オデッセイTRI-BEAM #1」がエース。「しっかり打てます。打っていきたいタイプなので、その点が気に入っています。転がりが良くてしっかり届いてくれる」。優勝争いでもショートせずしっかりと打ち切るパッティングが印象的だった。優勝をつかんだことで、さらにエースパターへの信頼感が増した。
<最終日のセッティング> ドライバー:スリクソン ZXi TR ドライバー(9度) シャフト:TENSEI Pro Blue 1K (重さ50g台、硬さS) グリップ:イオミック
フェアウェイウッド:スリクソン ZX Mk II フェアウェイウッド(3番15度) シャフト:TENSEI Pro Blue 1K(重さ50g台、硬さS)
ユーティリティ:スリクソン ZXi ハイブリッドユーティリティ(3番19度、4番22度、5番25度) 三菱ケミカル TENSEI Pro 1K Hybrid(重さ70g台、硬さS)
アイアン:スリクソン ZXi5 アイアン(6番~PW) シャフト:NSプロ 850GH neo(硬さS)
ウェッジ:クリーブランドRTZ ウェッジ(48、54、58度) シャフト:NSプロ 850GH neo(硬さS)