KDDIがeSIM再発行を無料化する理由--背景に「真の5G」こと5G SAへの移行促進も

 既報の通り、KDDIは9月1日以降、「My au」「My UQ mobile」でのeSIM再発行およびeSIM転送手続きを当面無料にすると発表した。有料化する際には事前に告知するとしている。 【図解】5G NSAと「真の5G」(5G SA)は何が違うの?  現在、auではeSIM関連の手続きで、異なる回線種別(4G→5G、5G→5G SA)へ乗り換える場合、3850円の手数料を徴収しているが、これが無料となる。なお、同じ回線種別(4G→4Gや5G→5G)などの移行はすでに当面無料となっている。 KDDIが背景を説明  SNSではこの変更について、物理SIMスロット廃止とも噂の「iPhone 17 Air」を見据えたものとの見方もあったが、KDDI広報部はCNET Japanに対し、eSIM無料化の背景について次のように説明した。  「最近はeSIM対応の端末も増加している点や、SA対応なのにNSA契約のままお使いのお客さまも一定数いる点、au 5G Fast LaneではSA契約必須である点など、auバリューリンクプランへの促進も図るために当面無料とした」(KDDI) 5G SAとは  日本で5Gの商用サービスが始まってから5年。当初はNSA(ノンスタンドアローン方式)が中心で、4G設備を必ず利用する構成であったため、混雑しやすい4G網に左右され通信速度が遅くなることもあった。しかし今では5G専用コア設備と基地局によるスタンドアローン方式(5G SA)のエリアが拡大している。  いわば真の5Gである5G SAでは、4Gの混雑に依存せず常時5G通信を利用可能で、安定した高速通信を実現できる。さらに、ネットワークスライシングと呼ばれる仕組みによって、用途やニーズに合わせた最適な通信環境を提供できるのも大きな特徴だ。
2024年11月には全国のSub6エリアで5G SAの設定が完了し、関東・関西・中部といった主要都市圏を中心に対応エリアは急速に拡大している。  また、auでは5G SA契約ユーザーを対象に、「au 5G Fast Lane」を提供。これは混雑時に無線リソースを優先的に割り当てることで、動画視聴やゲーム、オンライン会議といった利用シーンでも快適な通信を確保する仕組みだ。安定性を重視するユーザーにとって、大きなメリットとなる。  KDDIの新プランである「バリューリンクプラン」の特典にもなっており、KDDIのユーザーにより快適な5G SAへの移行を促す狙いもある模様だ。

CNET Japan
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