米国、不確実性改善で景気後退回避の可能性高まった-JPモルガン

Meg Short

  • グローバル市場戦略責任者、景気後退の確率は35%との見解示す
  • 米中の関税引き下げ合意で、今年後半のリスク軽減との見方広がる

JPモルガン・チェースのグローバル市場戦略責任者ドゥブラフコ・ラコスブハス氏は15日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、世界貿易に関する見通しが改善したことで、米国は景気後退を回避できる可能性が高まったと述べた。

  ラコスブハス氏は、自身の見解と前置きしたうえで、景気後退の可能性を35%と見積もっているとした。JPモルガンが今週発表した公式評価は、景気後退の可能性は「依然として高い」リスクだが、50%未満としている。

JPモルガン・チェースのグローバル市場戦略責任者ドゥブラフコ・ラコスブハス氏

  ラコスブハス氏は「数週間前よりも明らかに明確さが増している。貿易、関税、政策に関する不確実性は、徐々に抑制され始めているものもある」と述べた。

  今週、経済予測の専門家らの間では、トランプ政権が中国と結んだ一時的な通商合意は、米国経済の減速を阻止するには間に合わなかったが、年後半に本格的な景気後退が発生するリスクを軽減したとの見方が多かった。ヘッジファンドのポイント72アセット・マネジメントの創設者スティーブ・コーエン氏は14日、景気後退リスクは45%で「かなり高い」と指摘した。

原題:JPMorgan’s Global Markets Head Says US Could Dodge a Recession(抜粋)

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