豪シドニーのバス、ビキニでの乗車禁止に 乗客から「不快」との苦情
豪シドニーのマンリービーチでくつろぐ人々=2020年8月30日/Cassie Trotter/Getty Images
(CNN) オーストラリアのシドニー市議会はこのほど、ビーチを訪れた人が上半身裸やビキニ姿でコミュニティーバスに乗る行為を禁止した。オーストラリアではこれを受け、公共の場での品位をめぐる数十年来の議論が再燃している。
ノーザンビーチズ市が資金を出し、シドニー北郊のマンリーやフェアライト、バルゴウラを走るバスには現在、「適切な服装をしてください。水着の上に衣類をご着用ください」との掲示が出されている。この掲示はCNN提携局7ニュースシドニーの13日の報道で放映された。
市議会のウェブサイトは、沿岸部ではバスが主な公共交通機関になっていると説明する。
7ニュースによると、着衣の有無を理由に乗車を断るかどうかは運転手の判断に委ねられる。
CNN提携局9ニュースによると、今回の変更は乗客からの苦情を受けたもので、年長の通勤者の多くは規制を支持しているという。
女性の一人は7ニュースに「やや古風だが、特に公共交通機関ではきちんとした服装をしてほしいという考えなのだと思う」と語った。
別の女性は水着姿の乗客を「不快感がある」と表現し、バスは「狭く」「非常に閉鎖的な空間だ」と言い添えた。
男性の一人は「ほとんど服を着ていない人が乗ってくるのを見ると、少し不快に感じることがある」と話した。
一方で、比較的若い世代の女性は「どこで線引きするかが問題になる」と指摘し、「スポーツウェアでバスに乗る人は多いと思う」と指摘した。
市議会は現時点では、バスの乗る際の行動規範を記載したウェブサイトに今回の新ルールを追加していない。車内での飲食や喫煙の禁止、満員時にサーフボードなどの大型品を持ち込まないといった規範は既に定められている。
CNNは市議会に追加のコメントを求めている。
ビキニ戦争
オーストラリアには水着を巡る長い論争の歴史がある。
市議会の記録によると、シドニー東郊のウェイバリーでは1960年代初頭、女性海水浴客と当局の間で緊張が高まり、地元メディアが「ビキニ戦争」と呼ぶ事態に発展した。7ニュースによると、同様の「戦争」はシドニーの他の地域でも発生した。
発端は61年10月の連休中、ボンダイビーチで50人を超える女性が逮捕されたことだ。水着の厳格な寸法を定めた35年の条例を踏まえ、ビーチの監視員がルールの徹底を図った。
この条例はその後年内に廃止され、「適切でふさわしい」水着の着用を求める簡潔な要件に改められたが、適切な水着を巡る議論は今も続いている。