浪費家夫婦から総資産5,000万円へ。さぶさんが実践した「同じ未来を見る」家計づくり:元証券ウーマン・さぶさんインタビュー後編
トウシル:前編ではお子さんの自立心について伺いましたが、もう一人の重要なパートナーである旦那さまとの関係についても気になります。以前はご夫婦そろってかなりの浪費家だったそうですね。
さぶさん:そうなんです。結婚して子供ができるまでは、本当に2人ともお金をためる意識がほとんどありませんでした。共働きなのでそれなりに収入はあったのですが、週に何度も飲み歩いたり、私は洋服を買い込み、主人は趣味のスポーツに明け暮れたりと、あればあるだけ使い切る生活を送っていましたね。
トウシル:そこから、どのようにして現在の堅実なスタイルへと変化していったのでしょうか。
さぶさん:私がまずやったのは、夫婦で意識をそろえることでした。単に「節約して」と言っても角が立ちますし、反発を招くだけですよね。だからこそ、まずは「何のために結婚したのか」「将来どんな家庭を築きたいのか」という共通の目標、いわば『同じ旗』を立てることから始めました。
この『旗』を立てられたのが本当に大きかったですね。「このまま浪費が続いたら、子供に十分な教育を受けさせてあげられないかもしれない」と、何かあるたびに原点に立ち戻る目印になってくれました。感情論ではなく、将来子供にかかる具体的な費用などを数字で示して、逆算の視点で話し合ったのが大きかったと思います。
トウシル:目標を立てたいけれど立てられないご夫婦もいると思います。お互いに納得できる目標を持つためのコツがあったらぜひ教えてください。
さぶさん:私が気をつけているのは、自分を主語にして話さないようにすることです。例えば『日経ウーマン』などの雑誌や書籍を一緒に見ながら「この人はこれくらいためているみたいだよ」「37歳までに1,000万円持っておくと安心らしいよ」という風に、外部の情報を頼ります。
パートナーの意見に反発したくなる人も、「実際にためている人はこうしている」という例を一緒に学ぶ、という形を取れば、素直に受け入れやすくなるんじゃないでしょうか。第三者の視点を取り入れるというのは、著書にもある「悩まないための仕組み化」の一つと考えています。
資産管理の肝は「ラベリング」。口座を分ければ目的が見えてくる
トウシル:現在、総資産が5,000万円を超えているとのことですが、その大きな資産を管理する上で気をつけていることはありますか。
さぶさん:私が野村証券時代の先輩から教わったのは、「お金には色も名前も付けられないから、口座で管理するしかない」ということです。ですので、さぶ家では目的別に証券口座を分けて『ラベリング』するようにしました。教育資金用の証券口座、自分たちの老後資金用の口座、といった具合に、物理的に口座を完全に分けているのです。
トウシル:証券会社自体を使い分けていらっしゃるのですか。
さぶさん:その通りです。A証券はNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)などの資産形成用、B証券は教育資金用というように管理しています。マネーフォワードなど、家計節約や使い道を見える化するツールも活用していますが、やはり入り口の口座自体を分けてしまうのが、目的を見失わないための一番シンプルな方法です。
トウシル:前編で伺った「教育資金としての株」と「老後資金としての株」も、そうして管理されているわけですね。
さぶさん:そうです。自分たちの老後用には、配当金を狙った高配当株を厚めに持っています。今は年間配当100万円を目指して積み立てています。配当金も全て再投資に回していますが、将来はこの配当を自分たちの生活費や楽しみのために使う予定です。出口戦略まで見据えてラベリングしておくことで、日々の株価の変動にも一喜一憂せずに済んでいます。
911カレラ、リフォーム、セカンドハウス。夫婦で描く老後の夢
トウシル:年間100万円の配当! 素晴らしい目標ですね。それを使うタイミングである「老後」について、ご夫婦でどのようなお話をされていますか。
さぶさん:「60歳になった時、資産総額がいくらになっていたい?」という話はよくしますよ。「今のペースなら1億円は目指せるよね」と。また、お金を残したまま死ぬのはもったいないので、どう使おうかという夢もセットで語り合っています。
トウシル:どのような夢があるのでしょうか? すごいぜいたくをしたいとか?
さぶさん:主人は「ポルシェの911カレラに乗りたい」と言っていますね(笑)。私は、自宅のフルリフォームなど、住環境を整えたい、という希望があります。夫と楽しみながらすてきな夢物語を話し合っています。こうして具体的な夢を共有しているからこそ「じゃあ今はこれくらい投資に回そう」という日々の行動に納得感が生まれるんだと思います。
トウシル:まさに夫婦で同じ「未来の地図」を見ているのですね。
さぶさん:お金はあくまで手段ですから、ためること自体が目的にならないようにしています。人生の後半戦でインカムゲインを得ながら、夫婦でやりたいことをかなえるためにも、今は企業型確定拠出年金(DC)や高配当株の積み立てを戦略的に続けていく時期だと捉えています。
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