バードストライク多発の風力発電が運転再開…オジロワシ9羽、オオワシ1羽が死んで3月から停止
国天然記念物のオジロワシなどが風車に衝突する「バードストライク」が相次ぎ、3月下旬から日中の風車の運転を停止していた北海道 幌(ほろ)延(のべ)町(ちょう) の風力発電施設「浜里ウインドファーム」は12日、運転を再開した。
風車14基のうち13基の日中運転を再開した浜里ウインドファーム(12日、幌延町で)浜里ウインドファームは風力発電大手「ユーラスエナジーホールディングス」のグループ会社が運営。2023年5月26日に営業運転を始めたが、試運転中の同9日~今年3月17日に計11件のバードストライクが確認され、オジロワシ9羽、オオワシは1羽が死んだ。
ユーラスエナジーホールディングスは、3月25日から全14基の風車について日中の運転を停止。24年に導入した海ワシ類の接近を検知し、スピーカーから「忌避音」を発する対策システムについて、スピーカーの増設や音量アップなどの調整を図った。12日に運転を再開したのは13基で、残る1基は3件のバードストライクが発生していることなどから見送られた。
ユーラスエナジーホールディングスは「運転再開とはいえ、多数のバードストライクがあったことに大変責任を感じている。引き続き、防止に向けた取り組みをいっそう強化する」としている。