「来年1年間やって300億の保証はなくなるかもわからない」注目のネクストメジャー、西武27歳怪腕に球界OBの考察 「行くんだったら今年だよな」
西武の投手陣をめぐって、今オフのメジャー挑戦の動向が注目されている。 まずかねてからメジャー挑戦希望を明かしていた高橋光成、また今や若きエースとしてチームを支えた今井達也にも注目が高まっている。 【動画】今井は9回も圧巻の3者連続三振締め!球団新の17奪三振を記録した 今井は3年連続10勝をマーク。力感のないフォームからの最速160キロの剛速球、代名詞のスライダーも一級品とあって、メジャー各球団も今オフの動向を注目。米スポーツ専門局『ESPN』は9月に「今オフ、MLB挑戦が見込まれる選手」の1人としてピックアップ。総額2億ドル(約300億円)をこえる契約もありうるという見方も示された。 西武投手陣の動向に関しては球界内からも考察の声が上がっている。 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチを務め、現在は野球解説者として活躍する高木豊氏は10月5日に自身のYouTubeチャンネルに「【注目のメジャー移籍!!】西武高橋がメジャー移籍へ!注目の今井はどうするべき?"個人的には今年行くべき?その理由は…"注目の2選手のポスティング移籍について語ります!」と題した動画を更新。独自の目線で西武投手陣の去就に考察を加えている。 まずかねてから、メジャー挑戦希望を示してきた高橋に関して、高木氏は「行かせてあげたほうがいいな」とした。 持っているポテンシャルはメジャー級の力を持っているとしながら、ストロングポイントには「タフだからな 彼は」と過酷なメジャーにおいて頑健な身体も武器になるとした。 ただメジャーの舞台で戦うにおいては「パワー系はいらない、かわす系」として、ドジャースの山本由伸のように「制球と変化球の精度をもう一つ、上げてほしい」と課題もあげていた。 そして注目の今井に関しては、現時点でポスティングによるメジャー挑戦などの方向性は見えておらず、今後球団と話し合いを持つとも報じられている。順当にいけば、来季国内FA権を取得、2027シーズン中にも海外FA権を取得する予定。 在籍する球団、西武愛の強さでも知られる若きエースは球団との話し合いで、今後のチーム強化のビジョンなども聞きたいとしているが、高木氏は「今できることを選手は考えたほうがいい」と話す。 登板のたびにメジャー複数球団が視察に訪れていることも報じられている。300億円前後と剛腕に対しては市場価格の予想も高騰していることで「それだったらメジャーに行ったほうがいいと俺は思うよ、単純に」と高木氏は自身の見解を示した。 今オフ挑戦の背中を押す理由としては「来年1年間やって、300億の保証はなくなるかもわからないわけだから」とシーズン中の故障なども起こりうることで「本当に消耗品だから」と肩、ひじなどにかかる負担も考慮。とにかく元気なうちに夢舞台に挑むことが大事とした。 今井に対するメジャー球団の熱視線も知られていることで今オフ、日本から挑戦する投手の中では「人気ナンバーワンでしょう」と高い人気を誇るとした。 一方、西武側としては今井の残留交渉においては、メジャー挑戦となれば高い市場価格を示されているだけに「それだけの人間を留めておくだけの魅力を球団が話せるかということだよ」とフロントの姿勢も大事になるとした。 またもう一つの気になる点としては、メジャーでも2026年12月1日(日本時間2日)に5年に1度の労使交渉が控えている。過去の例から移籍市場に影響を及ぼしたり、ロックアウトになるなど不透明になっていく可能性も指摘。そのこともあり「行くんだったら、今年だよな」と高木氏は背中を押した。 動画内では同じくメジャー希望をかねてから伝えている平良海馬や、他球団選手の移籍動向に関しても語っている。 今井は16年夏の甲子園で作新学院3年時に優勝投手となり、ドラフト1位で西武入団。23年にプロ初の10勝をマークすると、3年連続2桁勝利を飾るなど、チームを支え続けている。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]