米財務長官「インドは暴利得る」と非難、ロシア産石油購入急増巡り

ベセント米財務長官は19日、インドがウクライナ戦争中にロシア産石油の購入を大幅に増加させることで不当な利益を得ていると非難、米国はこの状況を容認できないと述べた。18日撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)

[ワシントン 19日 ロイター] - ベセント米財務長官は19日、インドがウクライナ戦争中にロシア産石油の購入を大幅に増加させることで不当な利益を得ていると非難、米国はこの状況を容認できないと述べた。

ベセント長官はCNBCのインタビューで、インドの原油輸入量全体のうち、ロシア産原油は現在42%を占めており、ウクライナ戦争前の1%未満から大きく増加していると指摘。

「インドは転売によりひたすら暴利をむさぼっている。安価なロシア産石油を購入し製品として転売する、いわゆる裁定取引(アービトラージ)が急増しており、到底受け入れられない」と述べた。

トランプ米大統領は今月、インドがロシア産原油の購入を続けているとして、インドからの輸入品に25%の追加関税を課す大統領令に署名。インドからの輸入品に対する関税率はこれまでに発表されていた25%の相互関税に上乗せされ最大50%と、米国の貿易相手国の中でも非常に高い水準となる。 もっと見る

こうした中、インドが7月にロシアから輸入した原油の量は、前月比24.5%減の日量約150万バレルと、前月の急増から反転した。

貿易筋やデータによると、一部の精製業者が値引き幅の縮小を理由に購入を控えたことが背景にある。トランプ大統領の関税率の引き上げなどを背景に、8月と9月はさらに減速する見通し。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab

Nidhi Verma is an award-winning journalist working with Reuters. Presently, she is working as Team Leader-Energy in India. She has more than two decades of experience in covering India and global energy sector. Her stories show a new dimension of the energy sector, the nuances of the oil trade, the role of geopolitics and the diplomatic efforts that a country makes to mitigate the impact of external shocks.

関連記事: