“食べてはいけない豆”で指摘される発がんリスク 永遠の化学物質「PFAS」が検出された街 37年前から続く環境問題【大石邦彦が聞く】

■問題は今から37年前にも… そして、対策については。 (ダイキンの回答) 「2009年より地下水のくみ上げ、浄化を実施しています。PFOAの濃度変化や専門家の助言も踏まえながら、地下水のくみ上げ量の増加を図ってまいりました」 (住民) 「(ダイキンに)やってほしいのは検査をしたり、説明会をしたり、地域を調査したり…。自分の敷地内だけをどれだけやってもダメです」 ダイキンと町の問題は今回が初めてではありません。 今から37年前、1988年に行われたダイキンと住民の話し合いでは… (ダイキンの担当者) 「全然影響しなかったとも思えないし、何らかの影響はしているんでしょうけど、発生源が分からないという意味なのか」 (住民) 「会社の、どこから出たのか分からないではなく、塩酸の出そうな所を最初の原料から積み出しまで全部、会社中チェックしていただいて…」 (和田さんの祖父 平太郎さん) 「京都大学の科学者そろえて分からん分からんと。分からないようにしているのは、あなたたちですよ」 ■祖父、そして孫の私も問題の当事者に 訴えている住民は、和田さんの祖父の平太郎さんです。当時、地元で作られていた青じそが枯れる被害が相次いだためだといいます。 (摂津市在住 和田壮平さん) 「37年前に解決しなかった問題が今になって出てきて、当時、話をしていた祖父と孫の私。当時解決しなかったから後世に問題が残ってしまい、私の世代で今、問題に取り組む羽目になっている」 「永遠の化学物質」、PFASの問題。科学の発展や便利さを追求したツケが回ってきているのかもしれません。 ■「永遠の化学物質」PFAS 健康被害の実態と国の対応の遅れ アメリカやWHOの研究によると、血液中1ミリリットルあたりPFAS 20ナノグラムで発がん性リスクがあると指摘されています。今回、ダイキンの現従業員・元従業員の労働者の血液検査を実施したところ、この基準値の7倍から40倍のPFASが検出されました。さらに深刻なことに、このうち3人に肺疾患が見つかっています。

かつてはPFASの健康被害は特に知られておらず、一般的に使用されてきましたが、現在は世界的に研究が進み、使用禁止などの措置が取られています。 しかし、日本の環境省は「国内で個人の健康被害が発生した事例は確認されていない」という見解を示しています。 一方で京都大学の小泉昭夫名誉教授は「調査結果からPFASで起こる肺障害が明らかになった。国は認識を新たにすべき」と指摘し、PFASと健康被害の関連性について警鐘を鳴らしています。

CBCテレビ

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