「内出血が赤紫色」「右肩の青アザも痛々しいのに」大谷翔平は“報復死球”を浴びた翌日、高笑いしていた…テレビに映らないドジャース裏話(Number Web)|dメニューニュース

「内出血が赤紫色」「右肩の青アザも痛々しいのに」大谷翔平は“報復死球”を浴びた翌日、高笑いしていた…テレビに映らないドジャース裏話 photograph by Nanae Suzuki

 世界一連覇を目指すドジャースでの2シーズン目が最終盤に入った大谷翔平。今季レギュラーシーズンで物議をかもした「ライバル球団との報復死球騒動」後日談の記事の凝縮版をお届けします。

WSでも和気あいあいの大谷が“報復死球”を浴びた日

 相手ベンチ側の監督に一礼してから打席に入ったかと思えば、一塁上でブルージェイズのゲレーロJr.から裏地が飛び出たポケットを指摘されてそそくさと直す。ポストシーズン以降も映像や写真で数多く“和気あいあい”とした様子が捉えられてきた大谷翔平だが、今季のトピックで大きな騒ぎとなったのは「報復死球騒動」だった。

 6月20日、ドジャースタジアムのロッカールームでのこと。

 記者がこの日から始まる現場取材に向けて挨拶をしたところ、大谷の返事は明るいものだった。いつもと変わらない大谷の姿があったとはいえ、前日のスタジアムには殺伐とした雰囲気が漂っていた。

 6月16日から行なわれたナ・リーグ西地区のライバルであるパドレスとの4連戦は両軍で計8死球と、荒れに荒れた試合展開となった。特に最終戦ではドジャースのロバーツ監督、パドレスのシルト監督が共に退場になるほどの乱闘騒ぎに発展。大谷も6月17日の試合で右太腿横に死球を受け、19日には9回に100マイルのフォーシームを右肩付近に再び当てられていた。

太もものアザが赤紫色に、肩から脇腹辺りに

 死球を浴びた大谷はベンチを飛び出さんばかりのカーショウらをなだめるように手を振るだけでなく、相手ベンチに自ら近づき談笑する場面もあった。とはいえパドレスとの激しい4連戦から一夜明けたロッカールームでは、ピリピリとした雰囲気が残っていたという。

 それでも大谷は他の選手たちと朗らかな表情を浮かべていた。それどころか……前夜の出来事など忘れているかのように、いつもの高笑いを響かせていたという。

 二度にわたって浴びた死球の影響は翌21日に確認できた。右太もも横のアザは内出血が膝の裏側まで落ちて赤紫色に変色。右肩付近の青アザも脇腹辺りに移動していた。そんな痛々しい姿でも大谷は準備を進めていたというのだから、恐れ入る。

投手復帰後の大谷に見つけた“新たな変化”

 22日のナショナルズ戦前には、ブルペンでの投球練習を実施。群集でごった返すほどの注目を集めた。7階から観察した記者によると、これまでと異なる投手板の使い方が明らかになった。

「これまで見たことがなく、新鮮だった」

 死球の影響を感じさせない大谷の姿勢と、投手としての細かな進化。その背景にある思いは試合を通じて徐々に明らかになる――。 〈下の【関連記事】の本編に続く〉

文=NumberWeb編集部

photograph by Nanae Suzuki

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