渋野日向子は“大事な試合”で悔しい中止も「この強い気持ちのまま、諦めず」

◇米国女子◇ウォルマート NW アーカンソー選手権 presented by P&G 最終日(21日)◇ピナクルCC (アーカンソー州)◇6438yd(パー71)

午後組の初日を4アンダー34位とまずまずの位置で終えていた渋野日向子は「天候は仕方ない」と大会中止を冷静に受け止めた。ただ、ポイントランキング102位でアジアシリーズ出場を逃した立場を考えると、残り少ないチャンスをひとつ失う形となったのも事実。「大事な試合だったので、やっぱり頑張りたかったですし…。その分、すごく悔しいなとは思います」と正直な気持ちも見え隠れした。

次戦はオープンウィークを挟んで10月1日(水)開幕の「ロッテ選手権」。2022年に優勝争いを演じて2位となったハワイ州ホアカレイCCで、自分自身へのフォーカスを貫く。異例の中止から切り替えるよりも「この強い気持ちのまま行きたい」と言ったのは、初日のプレーにおけるメンタルバランスが悪くなかったと思えることが大きい。

いい緊張感を持ちながら、伸ばし合いの中で攻めていこうとする姿勢を出すことができた。「それが、(シーズンで)もっと早くできれば良かったんですけど…」。ここまでの戦いへの反省を口にしかけて、「まだ諦めずにハワイも頑張りたい」。すぐに前を見据えた。

大会前はドライビングレンジで長い時間を過ごし、1Wのフィッティング作業に余念がなかった。フェアウェイキープ率69.23%(9/13)だった初日は、後半に力みが出てイメージからそれる弾道もあったが、「いいスイング、いい動きができれば、いいボールが飛んでいきそうな感じがある」。あとは試合のさまざまなロケーションに対して、どれだけ高い精度で自分が取り組むスイングをやり切れるかがポイントになる。

アジアシリーズ後の11月「アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン」(フロリダ州ペリカンGC)はフィールドが108人に絞られ、推薦3人を除いて今季のポイントランクが出場優先順位となる。「やるしかない。頑張ります」と言葉に力を込めた。(アーカンソー州ロジャース/亀山泰宏)

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