NY外為市場=ドル上昇、FRB議長講演に注目
[ニューヨーク 21日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対し上昇した。市場では米連邦準備理事会(FRB)が来月の会合で利下げに踏み切るか手がかりを得ようと、パウエルFRB議長が22日に行う講演が注目されている。ただ、9月の会合までに一連の8月の経済指標の公表が控えているため、パウエル議長が利下げを明確に示唆する可能性は低いとみられている。
米ワイオミング州でこの日から3日間の日程で始まった年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」の今年のテーマは「移行期にある労働市場」。同会議でパウエル議長が行う講演について、ゴールドマン・サックスのエコノミストは、7月の連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で述べた「より多くの情報が得られるのを待つのに適した立場にある」という表現を修正する可能性があると予想。「FRBが担う二重の責務(物価安定と最大雇用)の双方に対するリスクに適切に対処できる立場にあるとの見方を示すと同時に、7月の雇用統計を受けて労働市場の下振れリスクが高まったと強調する一方で、関税措置による物価水準への影響は一時的なものになる可能性が高いとの見解を改めて示す」と予想した。
その上で、9月16─17日の会合での利下げが決定されるとパウエル議長が明確に示唆する公算は小さいとしながらも、パウエル氏が利下げを支持する公算が大きいと市場に伝える内容の講演になるとの見方を示した。
終盤の取引で、主要通貨に対するドル指数は0.38%高の98.60。ユーロ/ドルは0.34%安の1.1611ドル。円は対ドルで0.65%安の148.29円。
暗号資産(仮想通貨)ビットコインは 1.77%安の11万2466ドル。
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