UPSが今年2万人削減計画、複数施設も閉鎖へ-アマゾン向けを縮小
Cailley LaPara
- 利益率低いアマゾン向けの配送を縮小し、コスト削減などを目指す
- 1-3月は調整後1株利益が予想上回る、通期見通しは公表見送り
米宅配大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)は29日、今年2万人を削減し、複数施設を閉鎖する計画を明らかにした。同社は利益率の低い米アマゾン・ドット・コム向けの配送を大幅に縮小している。
同社は発表文で「最大手顧客からの出荷量減少」を見込んでいることから、ネットワークを見直し、その一環として人員削減を行うと説明した。6月末までに自社所有および借り上げの施設73カ所を閉鎖する見通しだという。
UPSが1月に発表した計画によれば、アマゾンの荷物配送を1年半で半分以上削減する。これによりコスト削減と利益率の向上を目指す。
同社の1-3月(第1四半期)決算は、調整後1株当たり利益が1.49ドルと、ブルームバーグがまとめたアナリスト予想平均の同1.40ドルを上回った。売上高も予想を若干上回った。
最新の通期業績見通しは発表を見送った。従来予想では、今年の売上高は約890億ドル(約12兆7000億円)、営業利益率は10.8%程度だった。
UPSの発表見送りは、トランプ政権が大規模な関税措置を発表した一方で、一部で一時停止や調整をかけるなど、米国企業全体に不確実性が広がっていることが浮き彫りになった。
原題:UPS Plans 20,000 Job Cuts This Year After Amazon Pullback (1)
(抜粋)
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