日本郵船、今期47%減益予想 「正確な算出は極めて困難」

5月8日、日本郵船は2026年3月期の連結純利益が前年比47.7%減の2500億円になる見通しと発表した。写真は同社のロゴと貨物船の模型。2022年3月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[東京 8日 ロイター] - 日本郵船 (9101.T), opens new tabは8日、2026年3月期の連結純利益が前年比47.7%減の2500億円になる見通しと発表した。米関税や地政学的な情勢により、「通期利益予測の正確な算出は極めて困難」とした。

業績予想には各国の関税措置や米国の海事政策などの外部環境の変化による影響は織り込んでいない。経常損益への影響試算額として最大1000億円の押し下げを示した。

IBESがまとめたアナリスト9人の予想平均は2439億円。

  コンテナ船は、スエズ運河の通航再開は前提とせず、アフリカの喜望峰ルートの利用継続とした。

年間配当は1株235円予定(前期325円)。想定為替レートは1ドル140円(前期152.73円)。

曽我貴也社長は会見で、トランプ米政権の関税措置の影響について、足元は予約状況に変化はほとんどない、とした。自動車船では、この先2カ月くらいまで全く落ちていない、といい、コンテナ船も予約が大幅に減少したという話は今のところ聞いていないという。

自社株買いの決議も発表した。発行済み株式の11.1%に当たる4800万株・1500億円を上限に自社株買いを決議した。取得期間は5月9日から2026年4月30日まで。取得した株式は消却する予定。

25年3月期の連結純利益は、前年比109%増の4777億円だった。

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