日経平均は3日続落、短期過熱感への警戒継続 イベント待ちも
[東京 21日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日続落し、前営業日比278円38銭安の4万2610円17銭で取引を終えた。短期的な過熱感への警戒が継続する中、前日の米株安を嫌気した売りが優勢となった。年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演をあすに控え、模様眺めも強まった。
日経平均は朝方には前日終値を挟んだ一進一退だったが、徐々に水準を切り下げ、一時324円安の4万2564円に下落した。米国市場でのハイテク株安を嫌気し、国内の関連株で弱い銘柄が目立った。
朝方の取引が一巡した後は、ジャクソンホール会議を見極めたいムードが強まり、後場にはきょうの安値圏での小動きとなった。
これまでパウエル議長は早期利下げに慎重姿勢を示しており、ジャクソンホール会議では「去年とは異なり、9月利下げへの直接的な言及はないのではないか」(ちばぎんアセットマネジメントの森田潤調査部長)との声が聞かれた。
一方、9月利下げの市場織り込みは8割超となっており、利下げへの示唆を期待する声も根強い。7月雇用統計が予想を下振れて以降、早期利下げの織り込みが進んだ経緯があり、市場では「雇用の弱さに言及があれば、9月利下げへの思惑につながるかもしれない」(森田氏)との見方もあった。
TOPIXは0.52%安の3082.95ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.51%安の1586.87ポイントだった。プライム市場の売買代金は4兆0087億0100万円だった。東証33業種では、値上がりは非鉄金属や鉄鋼、パルプ・紙など10業種、値下がりは医薬品や輸送用機器、建設など23業種だった。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.3%安の784.99ポイントと続落した。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが673銘柄(41%)、値下がりは879銘柄(54%)、変わらずは68銘柄(4%)だった。
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