イラン、数カ月以内に濃縮ウラン生産も=IAEA事務局長
国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は6月29日、イランが数カ月以内に濃縮ウランを生産する可能性があると述べ、イランの核開発計画を破壊するために米国が実施した攻撃の効果に疑問を投げかけた。25日、ウィーンで撮影(2025年 ロイター/Lisa Leutner)
[29日 ロイター] - 国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は29日、イランが数カ月以内に濃縮ウランを生産する可能性があると述べ、イランの核開発計画を破壊するために米国が実施した攻撃の効果に疑問を投げかけた。
CBSニュースのインタビューで、「彼らには能力がある。数カ月かそれよりも短い期間で、遠心分離機を稼働させ、濃縮ウランを生産できるだろう」と語った。
また「率直に言って、全てが消滅し、何も残っていないと主張することはできない」と指摘した。
グロッシ氏は、フォルドゥ、ナタンズ、イスファハンの核施設に対する米国の攻撃はイランのウラン転換・濃縮能力を著しく後退させたとした上で、「イランは核技術に関して非常に高度な国だ。それをなかったことにはできない。備わっている知識や能力を取り消すことはできない」と述べた。
イランが米国の攻撃に先立ち、高濃縮ウランの在庫を移動させたという報道に関する質問には、どこにあるか明らかではないとし、「攻撃によって破壊されたものもあれば、移動されたものもあるだろう」と述べた。
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