カナダに新パイプライン建設案、国家的プロジェクトにも-カーニー氏
Paula Sambo
- 提案行うのは民間部門-政府による「上からのアプローチ」ではない
- カーニー氏、アルバータ州向け二酸化炭素回収システムにも支持表明
カナダのカーニー首相は、同国西海岸につながる新たな石油パイプラインが国家的プロジェクトとして提案される可能性が「極めて高い」と述べた。新法の下で政府が主要開発プロジェクトを迅速に推進する取り組みの一つになる可能性がある。
アルバータ州の州都で毎年開催されるイベント「カルガリー・スタンピード」に出席した際、現地紙に明らかにした。提案を行うのは民間部門であって、政府による「上からのアプローチ」ではないとも語った。
カーニー首相は「経済的機会の規模に加え、われわれが持つ資源や技術力を考えれば、国益に資するプロジェクトの一つとして、石油パイプラインが提案される可能性は極めて高いと思う」と、カルガリー・ヘラルド紙に述べた。
数週間前には連邦議会が、「国家的重要性を持つ開発事業の承認プロセスを簡素化し、国内貿易の障壁を取り除く」ことを目的としたC-5法案を可決している。
カーニー首相はまた、アルバータ州のオイルサンド向けで165億カナダドル(約1兆7500億円)規模の二酸化炭素回収システムについても、国家的プロジェクトとして支持する考えを示した。アルバータ州のスミス首相は、石油パイプラインと二酸化炭素回収の両プロジェクトを、エネルギー分野の「グランド・バーゲン(包括的取引)」として進める可能性を示唆している。
スミス氏や一部の業界団体は、カナダ産重質原油に対する世界需要の高まりに対応するため、ブリティッシュコロンビア州の港まで日量最大100万バレルを輸送できる新たなパイプライン建設を求めている。
原題:Carney Says New Oil Pipeline Proposal ‘Highly Likely’ in Canada(抜粋)
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