茂木敏充氏「子ども食堂」視察報告にブーイング 鈴木貴子議員「食べに行ってもいいんですよ」フォローも延焼

 自民党総裁選に出馬している茂木敏充前幹事長が2025年9月21日、「子ども食堂」を視察したことをめぐり、SNSで批判の声があがっている。 【画像】波紋広げる「子ども食堂」めぐるポスト。リプ欄にも注目 ■「こども食堂っていわば政治の失敗の結果みたいなものなのに」  茂木氏は東京・江戸川区の子ども食堂を訪れ、子どもたちと遊んだり、食事をともにするなどした。10月7日に70歳の誕生日を迎えることから、サプライズで誕生日のケーキを振る舞われ、嬉しそうにろうそくの火を吹き消す場面もあった。  「子どもたちの笑顔に接することができたことが一番の収穫だ」と語っていた茂木氏だが、SNSでは批判が噴出。  「こども食堂っていわば政治の失敗の結果みたいなものなのに。何故わざわざ視察してそれを笑顔でアピールするのでしょうかね」「こども食堂が無くても良い社会が必要なのに、何アピールなの?」など、厳しい声が相次いだ。

 こうした反応を受け、茂木氏は22日に自身のXを通じ「視察先の子ども食堂はその日、毎月一度の誕生会の日ということでした。僕の誕生日が2週間後ということで、一緒にお祝いしてくれました」と釈明した。  その上で、「単なる食事をするだけの場所でなく、"居場所"として安全や安心を提供していることを改めて実感しました」とコメント。「行政が不得手とする分野ではあるかもしれませんが、民間に頼りきりになるのではなく、官民連携して正に支え合いの文化として発展させていきたいと思います。子どもたちが『明日はきっと良くなる』と思える日本を創るため、誠心誠意訴えてまいりたいと思います」とつづっている。

 なおも厳しい反応が相次ぐ中、旧茂木派で推薦人の鈴木貴子衆院議員は23日、茂木氏を批判する投稿を引用し、「『仕込んだ』とか『ケーキを奪った』とかではないんですよ...」と反論。  「茂木敏充への誤解も悲しいですが、『せっかくだから!』というご好意がこのような形で広がってしまって何だか申し訳なく、悲しいです」とつづった。  さらに鈴木氏は子ども食堂の意義について説明。「多くの子ども/地域食堂は年齢とか職業関係なく受け入れています」とした上で、「皆さん、食べに行ってもいいんですよ。居場所としての存在意義も、昨今ますます注目されていますし。決して貧困世帯向けとかではありません。そんな建て付けであれば、気軽に行けませんよね?」と呼びかけた。  しかし、この投稿にも「国が管理している場所で言うならわかるけど、一般人が善意で行ってるわけじゃん、それを当たり前のようにどうぞーって言うのは図々しいと思わないの?」「あなた方の仕事は子ども食堂をなくす仕事です。すすめるなんてありえない」など、批判が殺到する事態となっている。  鈴木氏はその後の投稿で、「経済困窮世帯のためだけの"無償食事提供場"ではありません。広くあまねく多くの方に開かれた地域コミュニティの一つです。支え合い、分かち合い、相互理解の場です」と改めて子ども食堂の意義について説明している。

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