米政権、パウエルFRB議長を改めて批判 「著しい管理ミス」

 7月10日、ホワイトハウスは、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長を改めて批判した。パウエル氏はFRBを「著しく管理ミス」していると主張、赤字運営や本部改修の大幅なコスト超過を指摘した。ホワイトハウスで2017年11月撮影(2025年 ロイター/Carlos Barria)

[10日 ロイター] - ホワイトハウスは10日、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長を改めて批判した。パウエル氏はFRBを「著しく管理ミス」していると主張、赤字運営や本部改修の大幅なコスト超過を指摘した。

行政管理予算局(OMB)のボート局長は、パウエル氏に宛てた書簡をXに投稿。「あなたはFRBの財政を立て直そうとする代わりに、ワシントンD.C.の本部の派手な大改装にまい進している」とした。

トランプ大統領とその側近は再三、金利を引き下げないパウエル氏を批判している。

ボート氏は「(FRBの歴史上初めて)23年度以降赤字を垂れ流し続ける一方で、FRBは本部の改築で予算を大幅に超過している。現時点で25億ドルと、初期の見積りをおよそ7億ドル上回っている」とし、これらの改修には屋上のテラスガーデンなど贅沢な設備が含まれるなどと批判した。

FRB報道官のコメントは得られていない。

FRBは法律により、余剰利益を財務省に返還することが義務付けられているが、3年ほど前から赤字となっている。金利引き上げを受けて、市中銀行がFRBに預ける準備金に対する支出が、FRBが保有する債券ポートフォリオから得られる利子やその他の手数料を上回っているためだ。FRBのデータによれば、9日の時点で赤字額は2350億ドル以上に達している。

一方、FRBはワシントン本部に隣接する2つのビルの改修工事を進めている。パウエル議長は先月、上院銀行委員会での公聴会で、コスト超過を認めつつも、「豪華な設備」は否定した。 もっと見る

ボート氏は、パウエル氏の証言は「このプロジェクトが首都計画法を順守しているかどうか、重大な疑問を投げかけている」と述べた。パウエル氏にプロジェクトに関する11の質問リストを示し、7営業日以内の回答を求めた。

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