情報BOX:トランプ大統領の「平和評議会」、どの国が参加意向か 約50カ国に招待状
[21日 ロイター] - トランプ米大統領が「平和評議会」の創設に向け、各国に参加を呼びかけている。評議会は世界の紛争を解決することを趣旨とする。トランプ氏はかねて国連を非効率だと批判しており、外交関係者の間では同評議会が国連の活動に悪影響を及ぼす可能性があると懸念の声があがっている。
「招待」された国の反応はさまざまで、慎重姿勢を示す伝統的同盟国もあれば、長年、米国と緊張関係にあった国が参加の意向を示す例もある。現在の状況をまとめた。
<平和評議会とは>
もともとはパレスチナ自治区ガザの和平合意の第2段階におけるガザの暫定統治機関という位置づけだったが、トランプ氏が評議会の権限をガザ以外にも拡大し、世界中の紛争に取り組むと表明した。
ロイターが検証した評議会の憲章草案によると、米大統領が初代議長となり、世界中の平和を促進し、紛争の解決に取り組むことを任務とする。
参加国は、活動資金として10億ドル拠出すると常任メンバーとなる。拠出しない場合は参加期間は3年に制限される。
ルビオ米国務長官、ウィットコフ米大統領特使、トニー・ブレア元英首相、トランプ氏の娘婿クシュナー氏が評議会設立のためのメンバーになっている。
<招待を受諾した国>
ホワイトハウス高官によると、招待状を送った約50カ国のうち、これまでに35カ国程度が参加を約束した。
具体的には、イスラエル、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、ヨルダン、カタール、エジプトといった中東の同盟国。北大西洋条約機構(NATO)加盟国でナショナリストの指導者がトランプ氏と個人的に良好な関係を築いているトルコやハンガリー。モロッコ、パキスタン、インドネシア、コソボ、ウズベキスタン、カザフスタン、パラグアイ、ベトナム。昨年米国の仲介で和平合意したアルメニアとアゼルバイジャン。ロシア・ウクライナ戦争でロシア寄りのベラルーシも参加の意向を示した。
<拒否した国、未定の国>
ロシアと中国はまだ態度を明らかにしていない。両国は国連安全保障理事会で拒否権を行使できる常任理事国であり、国際機構における権限を損ないかねない構想に慎重姿勢を取っている可能性がある。
グリーンランド問題や関税措置が影を落とす中、欧州ではノルウェーとスウェーデンが辞退。イタリアは、ジョルジェッティ経済相が参加は問題があると発言。同国紙コリエレ・デラ・セラは、一国の指導者が率いるグループに参加することは憲法に違反すると報じた。フランスも、マクロン大統領に近い情報筋によれば招待を断る意向という。トランプ氏は、参加しなければフランスのワインやシャンパンに200%の関税をかけると脅している。
カナダは参加に「基本的に」同意するが詳細はまだ調整中だとしている。その他の主要同盟国の英国、ドイツ、日本も態度を明らかにしていない。ドイツは、世界経済フォーラム年次総会の開催地スイス・ダボスで予定されている調印式にメルツ首相は出席しない(政府報道官)という。
ウクライナは、外務官僚が検討中としている。ただゼレンスキー大統領は、ロシアとともに参加することは考えにくいと述べている。
バチカン(ローマ教皇庁)も招待を受け、レオ教皇が検討中という。
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Alexander has over a decade of international reporting experience. He is currently a senior correspondent in Jerusalem covering Israel & the Palestinian Territories and was formerly in Dubai where he covered the Arabian Peninsula, including the United Arab Emirates, Saudi Arabia and Yemen, often writing about foreign policy, security and economic-related issues.