【虎将トーク=シーズン終了報告編②完】阪神・藤川監督、総帥に「高い目標を掲げてください」第2戦デュープ「正解が出た場合には何も言われないところ」

オーナー報告に向かう阪神・藤川球児監督=大阪市福島区の阪神電鉄本社(撮影・甘利慈)

阪神・藤川球児監督(45)が1勝4敗で終わったソフトバンクとの日本シリーズから一夜明けた31日、大阪市内の阪神電鉄本社で、秦雅夫オーナー(68)にシーズン終了の報告を行った。主な一問一答は以下の通り。

★囲み編

ーー右の速球派の台頭を求めていた

「石井は頑張ってくれたし、ドリスも頑張ってくれたし、ハートウィグも頑張ってくれましたけど、シーズンの安定板のようにして補強をしたわけですけども、本来、そこは育成していかないといけないところで、間に合わなかった。伸びしろがある選手に日の目を見せることで次なる強みをチームとして作れるというところですね」

ーー生え抜きという言葉を使ったことに育成への思いを感じた

「1年目にそのまま1軍監督でしたから、育成という部分においては、シーズンを通して、まずは昨年の11月からは佐藤であったり中野であったり、少し心が疲弊していた選手たちのメンタルというか、戦う姿というチーム作りに重きを置きましたから、育成という部分にはタッチできるようで、できなかった。それがシーズンの3、4、5月と種まきをやりましたから。夏場以降、ファーム組織でどう芽が出ているのかな、と。芽を出すことも今度は自分の仕事になるので」

ーー球団公式YouTubeの動画では、安芸で自分から指導をすると

「今年のシーズン中に種を蒔いて課題が出た選手たちを、自分がやらなければな、と。自分は星野監督にそういう指導をいただきましたから。激しい指導ときっかけと。危機感もそうだし、何年間かかかると思いますけど、出てくる選手を間違いなく出せますから。焦る必要なはいですけど、やるべきことは明確ですね」

ーー去年も直々に教えることがあったが機会が増えそうか

「増えそうというか、出てきていないですね。だけど、種は蒔きました」

ーー組織が長く続いていくためには残していかないといけない

「その通りですね。自分じゃなくなっても、それが残せるように提案しただけです。就任の時からそうです。90年から100年に向けてのスタートでしたので。自分ができる限りはやりますけど、重要なことは阪神タイガースが強くある、と思っていましたから」

ーー足りない部分は見つかった

「足りないと言いますか、選手頼みにすることはできませんから。切磋琢磨し合う組織作りをして、その中で戦える選手を持たないといけない。シーズンは長いですから。今年は選手の入れ替えをたくさんしましたが、それがあったから戦うことができた。この秋にやるべきことが明確になっているわけで。やり方的には日本式ではないかもしれないけど、私が経験してきた上で見てきたモノの一つなので。私のやり方としてやっていきますけど」

ーーオーナーとの話し合いの中で連覇の言葉を言われたりは

「高い目標をしっかりと掲げてください、とお願いいたしました。オーナーもそうですし、社長もそうですし、自分もそうですし、チームにおける目標を下げる必要は全くないと思います、と。上が低い目標設定を持っているようでは、自分もそうですけど、必要ありません」

ーー第2戦で先発デュプランティエの狙いは

「うーん。その辺はもうご想像にお任せします。常にそういう結果は、みなさんからお聞きになられることはあると思うんですけれども、正解が出た場合には何も言われないところなんですね。監督の就任を引き受けた時から目に見えないところでやってきています。そういったところは楽しんでいただければいいのかな、と。私は常に明日を見ています。評論のところですから、いつでも評価はしていただければいいんじゃないでしょうか」

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