イッセー尾形主演「セールスマンの死」が開幕、中島裕翔「今を生きる人にも届く普遍的な作品」(会見レポート / 舞台写真あり / 写真35枚)
イッセー尾形が主演を務める「セールスマンの死」が、昨日6月26日に東京・東京芸術劇場 プレイハウスで開幕した。これに先駆け、昨日26日に囲み取材が行われた。
アーサー・ミラーが1949年に発表した戯曲「セールスマンの死」(原題:Death of a Salesman)は、消費主義が加速するアメリカ社会の中で、疎外されまいともがく老セールスマンのウィリー・ローマンやその家族、周辺人物の姿を描いた作品。小川絵梨子が演出する今回の公演では、ウィリー役をイッセー、ウィリーの長男ビフ役を中島裕翔が務める。
囲み取材には、イッセーと中島が出席した。記者から中島への印象を聞かれたイッセーは「パーフェクトな人。運動神経や舞台上での身のこなし方が完璧だと思います。また、芝居をする際、周りを隅々まで見ながら動いている印象があって素晴らしい役者です」と中島を称賛した。
中島は「イッセーさんは大ベテランの方という印象でしたが、ビジュアル撮影の際にスタジオでお会いしたとき、朗らかに『じゃ、稽古場でね』と明るく接してくださいました。稽古中もイッセーさんの朗らかさに支えられながら作品に取り組むことができました」と回顧。また、中島は記者にイッセーから学んだことを聞かれ「僕は舞台の出演経験が少なく、舞台上での声の出し方やテクニックはまだ青二才です。なので、後ろの客席まで声を飛ばせるイッセーさんの芝居の力強さから多くを学び、自分もがんばろうという気持ちになりました」と胸の内を明かした。
劇中でイッセーが演じるのは、かつて敏腕セールスマンだった60歳を過ぎた父親。中島が演じるのは、自分自身の人生を立て直そうともがく30歳を過ぎた息子という役どころだ。親子で対立するシーンもある2人だが、イッセーは「もし自分が中島くんみたいな若者だったらと想像するほどに、彼は憧れの存在です。芝居の中で私は、中島くんが演じる息子に干渉して意見を言いますが、彼を前にすると『今の中島くんのままで良いよ』と思ってしまう。その気持ちと闘いながらウィリーを演じています」とコメント。
一方、中島は、イッセーと稽古の合間に交わした会話や、共に甘いものを食べた経験を通して、芝居以外でも親子のような関係を築くことができたと語り、その反面で「普段のイッセーさんは穏やかな方なので、芝居の中で息子として攻めた態度で接するシーンでは心が苦しくなります」と微笑ましい苦労を語った。
中島は本作に関して「ビフは年齢に対する焦燥感や悩みを抱えている若者、ウィリーは活発に働くことができた過去の生活と、衰退した現在の生活のギャップに打ちひしがれる父親として生々しく描かれています。戦争の特需で急成長するアメリカ社会を背景にした物語ですが、今を生きる人にも届く普遍的な作品です」と話し、作品の魅力を伝えた。
また、イッセーは「最近は電話をかけても人の肉声にすぐたどり着きません。AIが導入された社会だと、生身の人間の存在を遠く感じますよね。この作品は生身の人間による肉弾戦のような芝居です。本来の私たちの営みは人と人が直接的に関わっていたことを感じていただけたら」と観客への期待を述べた。
本作にはイッセーと中島のほかに、入野自由、竪山隼太、内藤栄一、松田佳央理、佐藤誓、長谷川初範、高橋惠子が出演する。上演時間は休憩を含む約3時間15分。公演は、6月28日まで東京芸術劇場 プレイハウスで行われたあと、7月3日から12日まで埼玉・彩の国さいたま芸術劇場 大ホール、18日から20日まで大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール、24日から26日まで愛知・東海市芸術劇場 大ホール、8月1・2日に富山・富山県民会館、14日・15日に長野・ホクト文化ホール(長野県県民文化会館) 中ホールで上演される。
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セールスマンの死
開催日程・会場
2026年6月26日(金)〜28日(日)東京都 東京芸術劇場 プレイハウス2026年7月3日(金)〜12日(日)埼玉県 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール2026年7月18日(土)〜20日(月・祝)大阪府 COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール2026年7月24日(金)〜26日(日)愛知県 東海市芸術劇場 大ホール2026年8月1日(土)・2日(日)富山県 富山県民会館2026年8月14日(金)・15日(土)
長野県 ホクト文化ホール(長野県県民文化会館) 中ホール
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