高市首相の投稿に国内外から批判。「加害の歴史にこそ目を向けるべき」などの声(ハフポスト日本版)
高市氏は日本人墓地については「命を落とした先人を慰霊」としている一方で、国家記念碑には単に「歴史に思いを馳せた」としている。 しかし国家記念碑は、1948〜60年のマラヤ危機だけではなく、第二次世界大戦中の日本占領からの独立の戦いで亡くなった人々に敬意を表するための像でもある。 日本は第二次世界大戦中、イギリス領マラヤ(現在のマレーシア、シンガポール)を1941〜1945年まで占領した。 占領下では大量虐殺も行われ、1942年「華僑の粛清」では、中国を経済的に支援していたとみなした多くの華僑(中国系住民)を殺害した。 また、日本軍が建設したタイとミャンマーを結ぶ「泰緬鉄道(たいめんてつどう)」の建設工事にはマラヤ人も徴用され、過酷な環境で労働を強いられた。 建設工事は、過酷な労働に劣悪な衛生環境も重なり、動員された約9万人の民間人が死亡したとされ、通称「死の鉄道」と呼ばれている。 日本軍の第二次世界大戦中の加害には触れていない高市氏の投稿に対し、「マレーシアの歴史に思いを馳せるならば日本の侵略と加害の歴史にこそ目を向けるべきだ」「マレーシア人として、この投稿に怒るべきだ」「自国が他国の市民を残虐に扱った場所で『先人を慰霊』というのは極めて無礼な行為。少なくとも後悔と遺憾の念を示すべき」という声も投稿されている。 クアラルンプール日本人墓地には、当時首相だった石破茂氏が2025年1月、岸田文雄氏も2023年11月に訪れて献花をしている。 石破氏の訪問時は、外務省が「クアラルンプール日本人墓地において献花を行い、マレーシアで命を落とした先人を慰霊しました」とSNSに投稿しているが、今回のような批判は招いていない。
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