岡山は雨も雪も少ない、ほかにそういう場所はないだろうか~気象予報士増田さんに聞く
いつものメンバーでお送りします
林: 今回は質問からです。
安定した瀬戸内気候のなかでも特に岡山の気候は安定していると思いますが、気象予報士界隈で何かそういう話題になることってありますか。(すえよし)
西村: 一昨年の秋に鳥取から広島の方に行ったことがあって、岡山の北は冷たい雨がずっと降ってたんですけど、岡山の方まで行くともう暑いぐらいで、同じ県の北と南でこんなに違うんかって実感したことはありますね。
林: 岡山県の南部って天気が安定してるんですか?
増田: 晴れの国っていいますし。現に岡山で何年間か気象キャスターやってた予報士の話を聞いても、やっぱり雨・雪は少ない。香川も少ない。中国山地と四国山地があるので、南風は四国山地でブロックされて高知県側で雨がたくさん降る。冬の北風でできる日本海からの雲は、中国山地でブロックされて、山陰で雪がいっぱい降る。
ふたつの山地に守られている(この記事の地図はすべて地理院地図とカシミール3Dで表示したものです)
西村: 四国側も体験しましたよ。高知は土砂降りでもうめちゃくちゃ降ってたんですけど、徳島の山を越えると空気が変わって晴れる。
林: こんなに山に囲まれてると、フェーン現象で暑くなるとか、そういうのはないんですか。
増田: 暑いところは暑いですよね。冬は北部は寒いですけど、岡山県の南部はそこまで寒くないですね。海に近いし。
林: 海に近いから寒くないのか
(注:夏の海風は涼しい)
増田: 「全国的に積雪してるのに、岡山県南部は全く関係なし」と書いてくれてますけど、全国的に積雪するっていうことは、冬型がすごい強い時で、もう山陰とか大雪が降ってる。
中国地方でも山口県とか広島県は北西の風で雪雲が関門海峡や低い山を抜けて入って雪が降ることがあるんですよね。
冬型が強いと西の方は雪雲が入ってくる
林: 山が低いところがあると狙われちゃう
増田: 中国地方の西部はすっごい強い寒波の時とかは雪が降ったりすることがあるんですけど、岡山のあたりは陸の幅が太いし山が高いのでほぼ降らない。
西村: 広島はスキー場ありますもんね
林: 確かに岡山、広島で厚みが違いますね。そう
厚みが違うから雪雲をブロック
増田: 岡山市はここ10年で、雪が積もったのが2日間だけじゃないですか。 それも1センチとか3センチです。(インタビュー後の2月8日に1センチをひさびさに観測したが、1時間後には解けて0センチに)
静岡はどうだ?
林: 調べると静岡もあったかいんですね。1月下旬の寒波が来たときも静岡だけあったかい日ありました。
増田: ここもやっぱり山に囲まれていて。まず地理的に寒波が来るのがシベリアの方からだから、ちょっとでかい話になっちゃうんですけど、北西つまり左上の方から来るので、寒波が来るまでに時間がかかるというのが静岡や関東地方だったりするんですよね。そしてその寒波が山を乗り越えるのにまたちょっと時間かかるので、ほかよりも寒くなるのが遅くなりやすい。
寒波が入る方角に高い山がある
林: 海が近いから、南から暖かい風が入るというのもありますか?
増田: 冷えにくいのはありますね。雪の降りにくさだったら、岡山よりも静岡の方がさらに少ないはず
林: でも静岡って雪を降らせる南岸低気圧に近いから降るんじゃないですか?
注)太平洋側で雪が降るときは、南からやってくる低気圧(南岸低気圧)が湿気を運んで来てそれが雪になるというパターンが多い
増田: 関東でなんで雪が降るかというと、関東は平野が大きくて、しかも北東側が空いているから。 北風が入ってくるスペースがあるので、冷たい空気が溜まるんですよね。
でも静岡はその冷たい空気が流れ込めない。山にブロックされて。
関東は冷たい空気があるところに湿気がくると雪になる。でも静岡には冷たい空気がない
林: 湿気が来るけど、それを冷やすものがない。
増田: 静岡市は積雪を観測してるのが2001年、2001年の3センチというのが1回あるんですけども、今世紀に入ってからはそれだけです。しかもそれは南岸低気圧が原因じゃないはず。
西村: でも静岡は雨は降るんですか?
増田: そう、だから、この方がおっしゃっている雨も雪もという話で言うと、岡山南部は強い。
林: 岡山は雨も降らない?
増田: 雨も少ないですね。雨が降るのって基本南風。特に夏場は湿気が南から大量に流れ込んで大雨が降るわけですけど、
林: 瀬戸内海の湿気じゃダメなんですか
増田: ちょっと足りない。もちろん降る時は降りますよ。
林: ダメなんだ。
湿気の供給源としては狭い瀬戸内海
増田: 豪雨の被害が起きたこともありますけれども、トータルとしてはやっぱり少ないですよね。
雪の少なさで言うと、静岡とか宮崎の方が雪は少ないけれども、そっちは南に開けている、太平洋に開けているから、雨は降ってしまう。
林: 宮崎は雨が多いですからね
岡山なみにいいところを探し始める
増田: 一方で、雨が少ないで言ったら、甲府盆地の山梨とか、あと長野とか。あの辺は雨は少ない 西村: 上田は地元の人がすごく晴れが多いって言ってました
上田は晴れが多い
増田: むかし小学校で習った瀬戸内気候と内陸性気候、雨が少ない特徴のところがありましたけど、まさにその2つなんです。ただ、山梨と長野県は南岸低気圧でドカ雪が毎年のようにあります。
林: 冷たい空気が溜まってるから?
増田: しかも、関東よりドカ雪になりやすい。
関東は雨か雪かって結構ありますけど、山梨や長野は雪か雪かって状態になるので、盆地だから冷たい空気も溜まってるし、雪も雨も両方比較的少ないってなると、やはり岡山県南部か香川県あたり。
林: 雪も雨も少ないためにはこの条件ですね
・南からの風をブロックするものがある ・冷たい空気が溜まる広い場所もない
この条件で日本を見ると 西村: 岡山・香川しかない
林: ほかにどこかないのかな?
増田: あとは兵庫県南部とか大阪あたりも比較的雪はすくない。 ただ、雨に関しては、 もうちょっと岡山よりかは多くなるかな。こっちは紀伊水道がある。
紀伊水道で湿気がやってくる
西村: 佐賀とかは?
増田: 九州まで行っちゃうと、九州の西側は、それこそ夏は、梅雨時とかは南西からのモンスーンっていう、インド洋とか東南アジアの湿気がダイレクトに来るので相当雨量は多くなる。
モンスーンという新たな要素が現れた
西村: 違う要素が入ってきちゃうか。
増田: 西から突っ込んでくるので
その西から突っ込んでくるのをこの九州の山々がブロックしてるっていうことも考えるとやっぱり瀬戸内は雨が比較的少なくなる。
西村: 北海道はどうですか?
増田: 北海道の東部は雨は少ないですよね。ただ、雪に関しては日本海側、オホーツク海側ともに結構降っちゃうのと、あとは道東に関しては低気圧が来た時にほぼ確実に雪で降ってしまう。
西村: じゃあ八戸どうですか?
増田: 雨も西日本に比べれば少ないですし。ただ、ここもやっぱり低気圧が来た時はドカッと積もってしまいますので、雪が少ないという面でいくと、やっぱり…。冬は普通に寒いので西から低気圧が来ちゃったら雪になりますね。
林: キンキンに冷えてるところに低気圧が来たら雪だから、まずキンキンに冷えてないって前提がないといけない。
移住するとしたらどこがいいかを考えている
林: あ、千葉どうですか?鴨川とか?
増田: 千葉は雪は少ないです。
鴨川は雪はあまりないですよ。でも雨はやっぱり多い。太平洋に突き出しちゃってるから。
思いきり太平洋に面している
増田: 講演でどこがいちばん住みやすいですかっていう質問を聞かれて、気象予報士10人でいちばん多かったのは千葉県の勝浦でしたね、気温の面で言って。 理由のひとつは夏で35度を超えたことがないこと。冬は海に近いから寒さがまだちょっとマシということ。雪も少ない、でも雨が多いですよっていう話をしました。
西村: 香川・岡山は絶妙という感じじゃないですか
増田: そうです。ほんとに
西村: 滋賀はどうですか
増田: 滋賀県はね、雪が結構降ります。 ここも冷たい空気が盆地で溜まってしまうので、南岸低気圧が来ると大阪は雨でも滋賀県は普通に雪ということもありますし。
強い冬型の時に、若狭湾から関ヶ原を抜ける雪雲が西に傾くと滋賀県で大雪になりますので。
滋賀って琵琶湖だけだと思われてますけど、琵琶湖の比率は1/6ですから(滋賀出身の増田さん)
林: 寒い空気が溜まらないように、平野が広くてもいけないですね。
こぢんまりした平野はないかな。
西村: 伊豆半島がもっとでかくて、南にぐーっと伸びていたら
増田: 南の雨をブロックするかもしれないですね
林: 沼津とかどうですか?
増田: 雪はあんまりないですけどね、やっぱり雨がどうしても多いですよね。
天城山は雨が多いですし。(天城山については過去回で触れてました)
林: そうかー。天城越えは晴れの国のイメージじゃない。
増田: このへんは黒潮が流れてて海水温が高い。海水温が高いイコール水蒸気がいっぱいあるってことから、雨の量は増えやすいですね。
新たな要素、黒潮
林: じゃあ、岡山ってことじゃないですか!
増田: もっとアピールしてもいいような気もしますけれど。安定した瀬戸内気候の中でも、特に岡山県南部の気候は安定してると思う。
西村: 地震も少ないですね
林: 首都をここにしちゃえばいい
増田: そこにたくさん人が住んじゃった場合に、水がない時が怖いですよね。
西村: 関東は水がありますね。山に降った雪が流れてきて
林: 今度は水の問題があるのか。とりあえず岡山に行こう。
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林: 1月後半に寒波が来ましたね。平年よりもずんと気温が下がって寒かった。そして、雨がめちゃくちゃ降らなかった
1~2月の東京の気温(点線が平年)
2026年1月の東京は雨が少なかった
西村: 雨すごいっすね。でもこんなもんなんですか
増田: 少ないですよ。東京は2日にちょこっと7.5㎜降りましたけれども、それ以外、関東でもいくつか0㎜っていうところがあったりとか。東海地方や西日本でも0㎜っていうところがありましたから。
西村: 宮ヶ瀬ダムの湖底から40年前の橋とかが出てきている(ニュース)
2月は寒い日が多くない(けど、寒くないわけではない)
林: 2月は8日ごろに寒くなって、そのあと暖かくなって、その先はまた寒波が来るんですよね。
増田: 1月の後半のような強くて長い寒波は来ないと思います。 もちろん、寒気というのはたびたび来るんですけれども、ショートステイ型でしょうね。
寒さのあと気温が15℃近くまで上がる。15℃まで上がれば十分じゃないですか。2月で。
林: 20日ぐらいまでは暖かい予報が出てますね。
増田: っていうことは、2月はそのあともうあと8日しかないわけですよ。そんな寒い日が多くない2月になるんじゃないかなと思います。
寒くないとは言いません。みんな絶対に寒いですよねって言ってくるから、先に予防線はっときますけど、寒い日は結構あるんです。もちろん2月ですから寒いんですけど、いつもの2月に比べれば寒い日は少ないんじゃないかな、と思ってます。
寒くないとは言ってないですからね。増田: 寒くなって、また暖かくなる。だんだんこのでこぼこパターンに移ってくるのが2月ですね。
近年は2月に気温のアップダウンが大きくなってきましたよね。つまり、暖かい日が昔より増えてる感じが。
林: 2月って寒いイメージがありましたけど、暖かい日が挟まってきますね。
増田: そう、挟まってくるっていう。今年の1月の終わりはあったかいのが挟まる余地がなかったから、あれだけ寒くて、日本海側も雪が続いたわけですけれども、2月になると、その暖かい日がぴょこぴょこっと挟まるようになる。
林: 暖かくなるのって、寒い日のなかに暖かい日が挟まってくるってことなんですよね。だから、寒い日もあるってことなんですね。
小林: そうそう
増田: 強調しておきます。寒い日あるからね。 あったかくなるって言ったのに、寒いじゃん!って2月3月に言われるので、どういう風に言葉を選んでいこうかなと考えながら天気予報をお伝えしてる日々です。
西村: 「はい、あったかくなりました~!」って、ずっと暖かいわけじゃない。
増田: そうじゃない。ここ太字でお願いします
増田さんの力説を動画でどうぞ
1月のクイズ正解発表
問題:2026年1月の東京の最低気温 正解:-2.0℃
林: 0.2℃差の人が2人います。Andiさんの理由は「勘」。
🥇いちばん近かった2名
予想:-2.2℃ (理由)勘
増田: また勘!いつまで続くんでしょうね。毎月、勘の人が近い答えを出している。
林:
洋服選びで助かってますというコメントも毎朝の洋服選びで助かってます、ありがとうございます!(メソポタミアン)
増田: たくさん答えてくださってコメントもいっぱいくださって、ありがとうございます。
林:
傘にロックオンも好評です注:前回の本連載で、傘を持っていく降水確率の目安は60%、「傘にロックオン」と憶えることを増田さんが提唱
増田: そう言いたいのに、ロックオンの降水確率が全然出ない1ヶ月でした。ほぼ0パーセント。太平洋側、特に関東とかロックオンの数字が出なかったですからね。
2月のクイズは最高気温にします
増田: 最高で行ってみましょうか。 もう立春を過ぎたということで。
林:
そうですね。最低だと上旬に出た数字が正解になるかもしれないから問題:2026年2月の東京の最高気温 回答はこちらから
増田: 過去の数字を見ると、 2025 17.6℃ 2024 23.7℃ 2023 19.4℃ 2022 18.5℃ 2021 21.9℃
西村:
2024年の2月の最高気温は23.7℃。半袖兄さんだ。 注)23℃を越えたら半袖でOKであることを増田さんが「半袖兄さん」という言葉で提案増田:
2024年2月20日、そんなに後ろじゃないです。ちなみにそのあとその2日後は最高気温が8℃になってますね。西村:
20℃越えるのは珍しいですね。増田 :
去年は低かったんですね。それでも17.6℃あればなんかハッピーな感じだし林:
暖かくなってほしい編集部からのみどころを読む
編集部からのみどころ 天気を基準に住む町を決めるなんてちょっと憧れますが、そうしたら岡山ですね。もう一ヵ所ぐらい岡山のようなところがあると思ったんですが、なかった。
増田さんってしゃべりが魅力的なので記事後半で力説する動画をつけました。テレビと違って熱い増田さんが見られます。(林)
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いつものメンバーでお送りします
林: 今回は質問からです。
安定した瀬戸内気候のなかでも特に岡山の気候は安定していると思いますが、気象予報士界隈で何かそういう話題になることってありますか。(すえよし)
西村: 一昨年の秋に鳥取から広島の方に行ったことがあって、岡山の北は冷たい雨がずっと降ってたんですけど、岡山の方まで行くともう暑いぐらいで、同じ県の北と南でこんなに違うんかって実感したことはありますね。
林: 岡山県の南部って天気が安定してるんですか?
増田: 晴れの国っていいますし。現に岡山で何年間か気象キャスターやってた予報士の話を聞いても、やっぱり雨・雪は少ない。香川も少ない。中国山地と四国山地があるので、南風は四国山地でブロックされて高知県側で雨がたくさん降る。冬の北風でできる日本海からの雲は、中国山地でブロックされて、山陰で雪がいっぱい降る。
ふたつの山地に守られている(この記事の地図はすべて地理院地図とカシミール3Dで表示したものです)
西村: 四国側も体験しましたよ。高知は土砂降りでもうめちゃくちゃ降ってたんですけど、徳島の山を越えると空気が変わって晴れる。
林: こんなに山に囲まれてると、フェーン現象で暑くなるとか、そういうのはないんですか。
増田: 暑いところは暑いですよね。冬は北部は寒いですけど、岡山県の南部はそこまで寒くないですね。海に近いし。
林: 海に近いから寒くないのか
(注:夏の海風は涼しい)
増田: 「全国的に積雪してるのに、岡山県南部は全く関係なし」と書いてくれてますけど、全国的に積雪するっていうことは、冬型がすごい強い時で、もう山陰とか大雪が降ってる。
中国地方でも山口県とか広島県は北西の風で雪雲が関門海峡や低い山を抜けて入って雪が降ることがあるんですよね。
冬型が強いと西の方は雪雲が入ってくる
林: 山が低いところがあると狙われちゃう
増田: 中国地方の西部はすっごい強い寒波の時とかは雪が降ったりすることがあるんですけど、岡山のあたりは陸の幅が太いし山が高いのでほぼ降らない。
西村: 広島はスキー場ありますもんね
林: 確かに岡山、広島で厚みが違いますね。そう
厚みが違うから雪雲をブロック
増田: 岡山市はここ10年で、雪が積もったのが2日間だけじゃないですか。 それも1センチとか3センチです。(インタビュー後の2月8日に1センチをひさびさに観測したが、1時間後には解けて0センチに)
静岡はどうだ?
林: 調べると静岡もあったかいんですね。1月下旬の寒波が来たときも静岡だけあったかい日ありました。
増田: ここもやっぱり山に囲まれていて。まず地理的に寒波が来るのがシベリアの方からだから、ちょっとでかい話になっちゃうんですけど、北西つまり左上の方から来るので、寒波が来るまでに時間がかかるというのが静岡や関東地方だったりするんですよね。そしてその寒波が山を乗り越えるのにまたちょっと時間かかるので、ほかよりも寒くなるのが遅くなりやすい。
寒波が入る方角に高い山がある
林: 海が近いから、南から暖かい風が入るというのもありますか?
増田: 冷えにくいのはありますね。雪の降りにくさだったら、岡山よりも静岡の方がさらに少ないはず
林: でも静岡って雪を降らせる南岸低気圧に近いから降るんじゃないですか?
注)太平洋側で雪が降るときは、南からやってくる低気圧(南岸低気圧)が湿気を運んで来てそれが雪になるというパターンが多い
増田: 関東でなんで雪が降るかというと、関東は平野が大きくて、しかも北東側が空いているから。 北風が入ってくるスペースがあるので、冷たい空気が溜まるんですよね。
でも静岡はその冷たい空気が流れ込めない。山にブロックされて。
関東は冷たい空気があるところに湿気がくると雪になる。でも静岡には冷たい空気がない
林: 湿気が来るけど、それを冷やすものがない。
増田: 静岡市は積雪を観測してるのが2001年、2001年の3センチというのが1回あるんですけども、今世紀に入ってからはそれだけです。しかもそれは南岸低気圧が原因じゃないはず。
西村: でも静岡は雨は降るんですか?
増田: そう、だから、この方がおっしゃっている雨も雪もという話で言うと、岡山南部は強い。
林: 岡山は雨も降らない?
増田: 雨も少ないですね。雨が降るのって基本南風。特に夏場は湿気が南から大量に流れ込んで大雨が降るわけですけど、
林: 瀬戸内海の湿気じゃダメなんですか
増田: ちょっと足りない。もちろん降る時は降りますよ。
林: ダメなんだ。
湿気の供給源としては狭い瀬戸内海
増田: 豪雨の被害が起きたこともありますけれども、トータルとしてはやっぱり少ないですよね。
雪の少なさで言うと、静岡とか宮崎の方が雪は少ないけれども、そっちは南に開けている、太平洋に開けているから、雨は降ってしまう。
林: 宮崎は雨が多いですからね
岡山なみにいいところを探し始める
増田: 一方で、雨が少ないで言ったら、甲府盆地の山梨とか、あと長野とか。あの辺は雨は少ない 西村: 上田は地元の人がすごく晴れが多いって言ってました
上田は晴れが多い
増田: むかし小学校で習った瀬戸内気候と内陸性気候、雨が少ない特徴のところがありましたけど、まさにその2つなんです。ただ、山梨と長野県は南岸低気圧でドカ雪が毎年のようにあります。
林: 冷たい空気が溜まってるから?
増田: しかも、関東よりドカ雪になりやすい。
関東は雨か雪かって結構ありますけど、山梨や長野は雪か雪かって状態になるので、盆地だから冷たい空気も溜まってるし、雪も雨も両方比較的少ないってなると、やはり岡山県南部か香川県あたり。
林: 雪も雨も少ないためにはこの条件ですね
・南からの風をブロックするものがある ・冷たい空気が溜まる広い場所もない
この条件で日本を見ると 西村: 岡山・香川しかない
林: ほかにどこかないのかな?
増田: あとは兵庫県南部とか大阪あたりも比較的雪はすくない。 ただ、雨に関しては、 もうちょっと岡山よりかは多くなるかな。こっちは紀伊水道がある。
紀伊水道で湿気がやってくる
西村: 佐賀とかは?
増田: 九州まで行っちゃうと、九州の西側は、それこそ夏は、梅雨時とかは南西からのモンスーンっていう、インド洋とか東南アジアの湿気がダイレクトに来るので相当雨量は多くなる。
モンスーンという新たな要素が現れた
西村: 違う要素が入ってきちゃうか。
増田: 西から突っ込んでくるので
その西から突っ込んでくるのをこの九州の山々がブロックしてるっていうことも考えるとやっぱり瀬戸内は雨が比較的少なくなる。
西村: 北海道はどうですか?
増田: 北海道の東部は雨は少ないですよね。ただ、雪に関しては日本海側、オホーツク海側ともに結構降っちゃうのと、あとは道東に関しては低気圧が来た時にほぼ確実に雪で降ってしまう。
西村: じゃあ八戸どうですか?
増田: 雨も西日本に比べれば少ないですし。ただ、ここもやっぱり低気圧が来た時はドカッと積もってしまいますので、雪が少ないという面でいくと、やっぱり…。冬は普通に寒いので西から低気圧が来ちゃったら雪になりますね。
林: キンキンに冷えてるところに低気圧が来たら雪だから、まずキンキンに冷えてないって前提がないといけない。
移住するとしたらどこがいいかを考えている
林: あ、千葉どうですか?鴨川とか?
増田: 千葉は雪は少ないです。
鴨川は雪はあまりないですよ。でも雨はやっぱり多い。太平洋に突き出しちゃってるから。
思いきり太平洋に面している
増田: 講演でどこがいちばん住みやすいですかっていう質問を聞かれて、気象予報士10人でいちばん多かったのは千葉県の勝浦でしたね、気温の面で言って。 理由のひとつは夏で35度を超えたことがないこと。冬は海に近いから寒さがまだちょっとマシということ。雪も少ない、でも雨が多いですよっていう話をしました。
西村: 香川・岡山は絶妙という感じじゃないですか
増田: そうです。ほんとに
西村: 滋賀はどうですか
増田: 滋賀県はね、雪が結構降ります。 ここも冷たい空気が盆地で溜まってしまうので、南岸低気圧が来ると大阪は雨でも滋賀県は普通に雪ということもありますし。
強い冬型の時に、若狭湾から関ヶ原を抜ける雪雲が西に傾くと滋賀県で大雪になりますので。
滋賀って琵琶湖だけだと思われてますけど、琵琶湖の比率は1/6ですから(滋賀出身の増田さん)
林: 寒い空気が溜まらないように、平野が広くてもいけないですね。
こぢんまりした平野はないかな。
西村: 伊豆半島がもっとでかくて、南にぐーっと伸びていたら
増田: 南の雨をブロックするかもしれないですね
林: 沼津とかどうですか?
増田: 雪はあんまりないですけどね、やっぱり雨がどうしても多いですよね。
天城山は雨が多いですし。(天城山については過去回で触れてました)
林: そうかー。天城越えは晴れの国のイメージじゃない。
増田: このへんは黒潮が流れてて海水温が高い。海水温が高いイコール水蒸気がいっぱいあるってことから、雨の量は増えやすいですね。
新たな要素、黒潮
林: じゃあ、岡山ってことじゃないですか!
増田: もっとアピールしてもいいような気もしますけれど。安定した瀬戸内気候の中でも、特に岡山県南部の気候は安定してると思う。
西村: 地震も少ないですね
林: 首都をここにしちゃえばいい
増田: そこにたくさん人が住んじゃった場合に、水がない時が怖いですよね。
西村: 関東は水がありますね。山に降った雪が流れてきて
林: 今度は水の問題があるのか。とりあえず岡山に行こう。