ダイハツ新型「ムーヴ」発表! 30年の歴史で初の「スライドドア」なぜ採用? 「タント」や「キャンバス」じゃダメ? あえて「ちょうどいいサイズ」で求められる理由とは!
7代目となるダイハツ新型「ムーヴ」は、歴代初のスライドドアを装着したことで話題となっています。同社には「タント」や「ムーヴキャンバス」といったスライドドアを備えた軽乗用車がありますが、なぜムーヴもスライドドア化したのでしょうか。
初の「スライドドア」なぜ採用?
2025年6月5日、ダイハツは軽乗用車の「ムーヴ」を全面刷新し、7代目モデルを発表・発売しました。
1995年に登場した初代ムーヴは「軽ハイトワゴン」という新たなジャンルを確立。これまでの累計販売台数は340万台を超えるなど、幅広いユーザーから支持されています。
7代目となる新型ムーヴでは、歴代初となるスライドドアを採用したことが注目されます。
30年続いたヒンジドアを廃止し、全車スライドドア化したのはなぜなのでしょうか。
新型ムーヴにスライドドアを装着する背景には、軽自動車のメイン市場が「タント」や他社の軽スーパーハイトワゴンへと移り変わったことがあります。
今やスライドドアを備えた軽乗用車の販売比率は約5割を占め、もはや“定番アイテム”となり、子育て世代はもちろんのこと、子育てが終わった「子離れ世代」にもスライドドア車の需要があると言います。
新型ムーヴの開発者に話を聞くと、「ムーヴに乗っていただいている方の平均年齢を見ると、50代以上の方が増えています。そこで、新型ムーヴのターゲットを子離れ世代とし、子どもが育った後でもスライドドア車が欲しいというニーズに応えました」とコメントしました。
「子どもがいる方では、スライドドアは使い勝手が良いという声が昔からあるのですが、今スライドドア車を買われている方は、安全面で便利と考える人が多いこともあります」(新型ムーヴ開発者)
スーパーなどの狭い駐車場で後席に荷物を載せるとき、スライドドアはクルマに沿って横に開くので隣のクルマにぶつける不安が減るほか、高齢の親世代と出かけるときに後席に乗り降りしやすいなど、安全面においてメリットがあるとのこと。
また、子離れ世代はこれまでスライドドア車で子育てをしてきたユーザーなので、スライドドアの便利さを理解しています。
子どもがいなくてもスライドドアを備えた、背が高すぎないないちょうどいいサイズのクルマが欲しいという人がたくさんいるということが、新型ムーヴにスライドドアを搭載した理由だと言います。
「ダイハツには、背が高いスーパーハイトワゴンのタントがありますが、そこまで広い室内は不要という声があります。
また、ムーヴから派生したスライドドア車として『ムーヴキャンバス』をラインナップしていますが、こちらはデザインやカラーリングを重視して購入される方が多いです。
新型ムーヴは大きすぎない普通の軽ワゴンでスライドドアが欲しい方を想定しており、そういった部分でタントやムーヴキャンバスと棲み分けをしています」(新型ムーヴ開発者)
そんな新型ムーヴは価格の安さもポイントとなっており、135万8500円から202万4000円(消費税込)に設定。
スライドドアを装着した軽乗用車で最も安価なモデルとなっていることも、日常の移動を支えるムーヴならではといえそうです。
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新型ムーヴは、機能とスタイルを両立させた質感高いデザインに一新されました。
外観は、軽快感や躍動感を表現したスタイリングに、大胆かつ先進的なフロントフェイスを組み合わせ、凛々しく端正な印象を演出。初代から受け継がれてきた縦型リアコンビネーションランプを新型でも採用しています。
内装は、上品で落ち着いた色合いや素材で仕立ての良さを表現し、快適で居心地の良い空間を実現しました。
グレードは、「L」「X」「G」「RS」の4つで、全グレードに両側スライドドアを標準装備。X/Gは左側、RSは両側がパワースライドドアとなります。
パワートレインは、660cc直列3気筒の自然吸気エンジン(L/X/G)と同ターボエンジン(RS)を搭載しました。いずれのグレードも2WD(FF)と4WDが選択可能です。
また、「DNGA」プラットフォームを用いることで高い基本性能を実現したほか、ムーヴ専用のチューニングによりきびきびした軽快な走りを味わえます。
プラットフォームやパワートレイン、エンジン制御が改良されたことにより、燃費性能は従来から約10%向上した22.6km/Lを達成しました(WLTCモード・NAモデル)。
安全面では、最新の予防安全機能「スマートアシスト」を搭載。安心快適なドライブを支援するほか、急アクセル時加速制御システムやブラインドスポットモニターといった後付けも可能なディーラーオプションが設定され、安心・安全なドライブをサポートします。
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