話題株ピックアップ【夕刊】(2):グローリー、IGポート、日本新薬

グローリー <日足> 「株探」多機能チャートより
■グローリー <6457>  3,698円  +57 円 (+1.6%)  本日終値  グローリー<6457>が続伸。この日、森永乳業<2264>へ「データコネクティングサービス」の提供を開始したと発表しており、好材料視された。「データコネクティングサービス」は、スーパーマーケットやドラッグストアなどの流通小売業の会員情報と、飲料や食料品、化粧品や日用品などさまざまなメーカー会員の情報を紐づけ、店舗での購買データをメーカーに提供するサービス。森永乳へ提供したサービスでは、森永乳と東急ストア(東京都目黒区)の会員情報を紐づけ、会員の購買データを森永乳に提供する。森永乳は同サービスを通じて、公式LINEからの情報配信による消費者の購買行動への影響や来店効果について検証するという。

■IGポート <3791>  1,633円  -445 円 (-21.4%)  本日終値

 IGポート<3791>が急落。同社は前週末11日の取引終了後、25年5月期連結決算を発表。売上高は前の期比23.3%増の145億9800万円、経常利益が同2.9%増の14億2000万円、最終利益は同28.5%減の8億2800万円だった。売上高は計画を上回った一方で、利益は計画に対し下振れして着地しており、嫌気されたようだ。映像制作事業の損失拡大が響いた。25年5月期の年間配当予想は従来の見通しから4円減額して11円に修正している。あわせて開示した26年5月期の連結業績予想は、売上高が前期比8.0%増の157億7200万円、経常利益が同16.9%増の16億5900万円、最終利益が同64.1%増の13億5800万円となる見通し。2期ぶりとなる最終利益の最高益更新を計画する。商品販売事業において「SPY×FAMILY」や「進撃の巨人」といった自社商品を更に強化するとともに国内外で販路を拡大し成長を図る。映像制作事業での営業赤字幅も縮小させる。今期の年間配当は前期比6円増配の17円を予定する。このほか、ローリング形式で策定している中期経営計画についても公表し、28年5月期に売上高240億4300万円、最終利益14億4800万円、ROE(自己資本利益率)12.8%(前期実績は11.0%)を目指すとした。

■日本新薬 <4516>  3,005円  -215 円 (-6.7%)  本日終値  東証プライム 下落率4位

 日本新薬<4516>は大幅反落で年初来安値を更新。同社はこの日、デュシェンヌ型筋ジストロフィー心筋症を期待適応症とする「CAP-1002」について、米バイオテクノロジー企業のCapricor Therapeuticsが米食品医薬品局(FDA)から審査完了報告通知を受領したと発表した。審査完了報告通知とは承認申請の審査が完了した時点で、現在の申請内容では承認を出せないと判断した場合に発行する通知書のこと。これがネガティブ視された。

■日本毛織 <3201>  1,406円  -89 円 (-6.0%)  本日終値  東証プライム 下落率6位

 日本毛織<3201>は急反落した。同社は前週末11日の取引終了後、25年11月期第2四半期累計(24年12月~25年5月)の連結決算とあわせて、通期業績予想の下方修正を発表。売上高予想は前回の見通しを63億円下回る1217億円(前期比5.4%増)、営業利益予想は7億円下回る113億円(同2.9%減)、最終利益予想は5億円下回る80億円(同10.8%減)に見直した。今期の営業利益は増益予想から一転、減益となる見通しとなり、見切り売りを促したようだ。衣料繊維事業において学校制服用素材は流通在庫が積み上がり出荷が減少した。産業機材事業での自動車向け資材・ファクトリーオートメーション設備の受注が低調となったほか、寝装品・生活家電の販売も振るわなかった。衣料繊維事業や生活流通事業でのコスト増や、不動産開発関連での特別損失も見込み、これらの影響を通期の業績予想に織り込んだ。あわせて発表した5月中間期の売上高は前年同期比9.3%増の586億1200万円、営業利益は同5.4%増の49億2000万円、最終利益は同3.6%減の35億4300万円となった。

■ドトル日レス <3087>  2,480円  -98 円 (-3.8%)  本日終値

 ドトール・日レスホールディングス<3087>が3日続落。同社は11日取引終了後、26年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比6.5%減の27億8700万円となり、上半期計画の59億5900万円に対する進捗率は46.8%となった。メニューの改定を行うなど客単価向上に注力したことから売上高は同6.5%増の393億1500万円となったが、コーヒー豆や乳製品、米などの仕入れ価格の上昇に加え、人件費や物流費、水道光熱費をはじめとした管理コストの上昇が利益面に影響した。なお、上半期及び通期の業績予想については従来計画を据え置いている。

■ソフトバンクグループ <9984>  10,260円  -330 円 (-3.1%)  本日終値

 ソフトバンクグループ<9984>が強弱観対立のなかやや軟調に推移、1万円トビ台で売り物をこなす展開にある。ここ最高値圏で頑強な値動きを示していたナスダック総合株価指数が前週末は小幅ながら4日ぶりに反落した。また、傘下の半導体設計アーム・ホールディングス<ARM>はナスダック指数と歩調を合わせ4日ぶり反落し1.8%安に売られており、これはソフトバンクGの株価にとってもネガティブに働いている。ただ、下値では出遅れた向きの押し目買いニーズが活発で底堅さを発揮している。

■ローツェ <6323>  1,924円  -50 円 (-2.5%)  本日終値

 ローツェ<6323>は反落。前週末11日取引終了後に3~5月期連結決算を発表。売上高は前年同期比12.9%増の330億6100万円だったものの、最終利益が同40.0%減の52億6300万円となっており、これが売り材料視された。台湾向けの需要が増加し増収となった一方、利益面では費用増や為替影響が響いた。なお、米関税政策については目下のところ直接の影響はないとしている。

■ロゴスホールディングス <205A>  1,445円  +293 円 (+25.4%) 一時ストップ高   本日終値

 ロゴスホールディングス<205A>が急反発。前週末11日の取引終了後、集計中の25年5月期連結業績について、売上高が従来予想の354億7200万円から362億6900万円(前の期比14.4%増)へ、営業利益が2億5000万円から4億8700万円(同65.0%減)へ、純利益が600万円から1億9900万円(同77.6%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これを好感した買いが入った。新築及び建て売りの引き渡し棟数はほぼ想定通りだったものの、販売価格の改定効果やオプション工事の追加、販売用宅地の引き渡し数の増加、新築外工事の増加などが売上高を押し上げた。また、販管費の抑制も奏功した。 株探ニュース

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