米製造業新規受注、3月は前月比4.3%増 民間航空機が押し上げ

米商務省が2日発表した3月の製造業新規受注は前月比4.3%増加した。民間航空機が大きく伸び、全体を押し上げた。2019年6月撮影(2025年 ロイター/Kamil Krzaczynski)

[ワシントン 2日 ロイター] - 米商務省が2日発表した3月の製造業新規受注は前月比4.3%増加した。民間航空機が大きく伸び、全体を押し上げた。ロイターがまとめたエコノミスト予想の4.5%増には届かなかった。

前年同月比では3.0%増えた。

トランプ米政権の関税措置による貿易摩擦を背景に、勢いは鈍化するとみられている。

2月は前月比0.5%増と、当初発表の0.6%増から下方改定された。

3月は民間航空機の受注が139%増と大幅に伸びた。自動車・同部品・トレーラーは0.6%増加。輸送機器は27.1%増だった。機械も0.1%増えた。一方、コンピューターと電子製品は1.3%、電気機器・家電・同部品は1.0%それぞれ減った。

米中貿易摩擦が激しくなる中、中国は国内航空会社に米ボーイング製航空機の追加納入を受けないよう命じた。このほか、欧州の格安航空大手ライアンエアは、関税の影響で価格が大幅に上昇すれば、ボーイングの航空機数百機の発注を取り消す可能性もあるとの見解を示すなど、先行きには不透明感も漂っている。

企業の設備投資計画の指標とされる航空機を除く非国防資本財(コア資本財)の受注は0.1%増。コア資本財の出荷は0.2増。

米供給管理協会(ISM)が1日発表した4月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は一段と縮小した。全ての業種がトランプ政権の関税措置に問題があるとの見方を示したほか、一部の業種は関税措置の無秩序な導入方法に対する懸念を表明した。

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