イーロン・マスクはかつて、2026年までに火星に到達できると語っていた。しかし現在、同氏はスペースXが月面都市の建設に注力していると明らかにした(海外)(BUSINESS INSIDER JAPAN)
イーロン・マスク氏は、スペースXが重点を火星から月面都市へと移していると述べた。火星に比べて打ち上げの機会が多いことから、月面での開発を優先しているという。2月初旬に、スペースXがマスク氏自身のAI企業xAIを買収したと発表した。 イーロン・マスク(Elon Musk)が率いるスペース(Space)Xは、事業計画を大幅に見直した。 【全画像をみる】イーロン・マスクはかつて、2026年までに火星に到達できると語っていた。しかし現在、同氏はスペースXが月面都市の建設に注力していると明らかにした 2月8日にXに投稿した声明の中で、マスクは、同社が火星ではなく、月面における「自律的に拡張していく都市」の建設へと重点を移していると説明している。 投稿によると、「火星への渡航は、約26カ月ごとに惑星の位置関係が整うタイミングでしか実現できず、移動には約6カ月を要する。一方、月への打ち上げは10日ごとに可能で、移動時間も約2日間だ。つまり、月面都市の方が火星都市よりもはるかに早いペースで開発を進められる」という。 この方針転換は、マスク氏が以前、「2026年中にも火星に到達できる」と述べていた発言とは大きく異なる。 2020年には、スペースXのCEOとして、2026年までに人類を火星に着陸させることに自信を示していた。 当時、マスク氏は受賞式の場で、「運が良ければ4年ほどで実現できるだろう。2年後には無人探査機を送りたい」と語っていた。 スペースXはこれまでも、計画の複雑さや規制上の課題を理由に、野心的なプロジェクトを度々延期してきた。2月初旬には、NASA主導の有人月探査計画「アルテミス2号(Artemis 2)」が延期されたことも明らかになっている。
マスク氏は2月8日の投稿で、スペースXは5年から7年後に火星都市の建設を再び進める考えだとも付け加えた。 「しかし、最優先事項は人類文明の存続を確かなものにすることだ。その点では、月の方がより早く前進できる」としている。 また2月初旬、マスクは、チャットボット「グロック(Grok)」を開発する自身のAI企業であるxAI(エックスエーアイ)を、スペースXが買収すると発表した。xAIはすでに2025年3月に、ソーシャルメディアプラットフォーム「X」を買収している。 マスク氏は、この買収によって、「AI、ロケット、宇宙ベースのインターネット、モバイル端末への直接通信、そして世界最先端のリアルタイム情報と言論の自由のプラットフォームを兼ね備えた、地球上(および地球外)で最も野心的かつ垂直統合されたイノベーションエンジンが誕生する」と述べている。 さらに内部のメモでは、月面に「自己成長する基地」と工場を建設する計画を明らかにするとともに、「火星に完全な文明を築く」という長期的な構想にも言及した。
Shubhangi Goel