NY外為市場=ドル上昇、米雇用好調で7月利下げ観測後退

ニューヨーク外為市場ではドルが円、ユーロ、スイスフランなどの主要通貨に対して上昇した。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 3日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが円、ユーロ、スイスフランなどの主要通貨に対して上昇した。6月の雇用統計で雇用者数が予想を上回って伸びたことで、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ再開は7月ではなく9月になるとの観測が裏付けられた。

労働省が発表した6月の雇用統計で非農業部門雇用者数が14万7000人増加し、伸びは予想の11万人を上回った。失業率は4.1%と、前月の4.2%から低下した。

メルク・ハード・カレンシー・ファンド(カ リフォルニア州)のプレジデント 兼最高投資責任者(CIO)、アクセル・メルク氏は、パウエルFRB議長が示している様子見姿勢は引き続き有効になるとしながらも、 「労働市場がこれほど堅調な環境下で、FRBが利下げを行うことは極めて困難になる」と述べた。

CMEフェドウオッチによると、FRBが次回7月の会合で金利据え置きを決定する確率は95.3%と、前日の76.2%から上昇。FRBの利下げ再開は9月になるとの見方が強まったことで、米国債利回りが上昇したほか、米株価も上昇。S&P総合500種(.SPX), opens new tabとナスダック総合(.IXIC), opens new tabは過去最高値で取引を終えた。

FXストリートのシニアアナリスト、ジョセフ・トレビサニ氏は「ドルは2月以降、対ユーロで約13%下落したが、その大部分はFRBの利下げ観測によるものだった」と述べた。

終盤の取引で主要通貨に対するドル指数は0.40%高の97.135。ドル/円は0.94%高の145.075円。ユーロ/ドル は0.41%安の1.175350ドル。

前日下落した英ポンドは対ドルで0.07%高の1.3646ドル。

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