オーバーツーリズムで破壊される「風情」憂う京都人…京都市内はもはや「外国人観光客の遊園地」電車内で懸垂、白川で行水|まいどなニュース
京都市内にて、電車の吊り革で「つり輪」演技をする外国人観光客の非常識な姿に衝撃…。奥には、親を真似て吊り革で懸垂をする子供の姿も(画像提供:花街ぞめき、正脇良平 Ryohei Masawakiさん)
風情ある京都を紹介するブログ「花街ぞめき」を運営する正脇良平(@gionbubu)さん。
ここ最近、「インバウンド」による非常識な行為を度々目撃しているという。
もはやインバウンドの「テーマパーク」
「阪急(電車)がオリンピック会場に…」
そうつぶやき、京都・大阪間を結ぶ「阪急電車」の出発前の車内で目撃した、外国人観光客の衝撃的な姿をX(旧Twitter)に投稿。
そこには、体操競技の「つり輪」のように吊り革を両手でつかみ、向かい側に座る日本人女性客の顔の前に勢いよく両足を蹴り出す外国人男性と、親を真似て吊り革で懸垂をする子どもの非常識な姿が写っていた。
また、昨年の夏には、東山区にある「白川」の古川町橋(行者橋)で、魚取りの網を手に「行水」をする外国人観光客の姿も目撃。
正脇さんはその際の写真もXに投稿している。
夏は蛍が舞う「白川」は、44の橋が架かる風情ある美しい小河川。
「景観を楽しむ」川であり、近所の子どもたちが水遊びをすることはあっても、大人が「行水」をするような場所ではない、というのが京都市民の認識だ。
京都市内にて、出発前の電車の吊り革で「懸垂」をする迷惑な外国人観光客を目撃(画像提供:花街ぞめき、正脇良平 Ryohei Masawakiさん)
「ガンジス川」状態だった昨夏の「白川」(画像提供:花街ぞめき、正脇良平 Ryohei Masawakiさん)
良識ある外国人観光客も
いつから「京都」は外国人観光客のための「テーマパーク」になったのか?
「2年前の秋頃から、インバウンドがとくに増えた印象があります。とにかく声が大きく、禁止されているはずの大型荷物を市バスに複数持込む/車内でスマホ通話をする…特に市内を循環する200系統のバスは常にそんな状態な上に満員なので、乗れたとしてもストレスがたまります。ただ、年配の日本人に席を譲る海外の方の姿もよく見かけます」(正脇良平さん)
また、観光客人気が高い「祇園」エリアでは、以前から問題になっている「私有地に無断侵入して撮影をする外国人」を、今も頻繁に見かけるという。
「やたら路上に座ったり、団体で道を塞ぐ姿もよく見ます。祇園でもっとも格式あるお茶屋『一力』さんの暖簾を無断でくぐったり、花見小路の『犬矢来(いぬやらい)』にもたれかかる様子も見かけます。
桜の時期、桜の枝を首に巻き写真を撮るアジア人もいました。人気の映えスポットになってしまった『巽橋』にある竹垣も、誰かが座ったのか、一度崩れました」(正脇良平さん)
「犬矢来(いぬやらい)」とは、景観を損なうことなく外からの視線を遮り、雨や泥の跳ね返り、犬のマーキングなどから外壁を守る竹製の柵(画像提供:花街ぞめき、正脇良平 Ryohei Masawakiさん)
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