夫に先立たれ…寝る時以外はほぼ動画 70歳女性が“気付いたこと”
毎日新聞 2025/6/19 05:01(最終更新 6/19 05:01) 有料記事 1211文字
日の丸の旗(写真はイメージ、記事とは直接関係ありません)=東京都千代田区で2025年1月2日、武市公孝撮影
動画が次々生まれ、世界にあふれていく。水のように湧き出て、奔流となり、波をつくり、海のように広がる――。候補者、政党、動画制作者、そして有権者の私たち。政治動画の海を漂う人々はどこに向かうのか。
取材班は、政治的な動画が生活の中心にあるような人たち、いわば「動画に生きる」人々の間を歩き、話に耳を傾けた(その2)。
<「動画に生きる」人々>その1 「政治結社」代表男性 46歳その2 介護施設パート職女性 70歳
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「政治に関心を持たなければ、日本は中国の植民地になる」
5月中旬、JR新宿駅西口地下。今夏の参院選出馬を予定する女性が演説していた。主テーマは中国共産党批判。熱心な聴衆が多く60、70人程度が2時間にわたる演説を通しで聞いた。
そのうちの一人、日の丸の旗を手に演説を聞いていた女性に声をかけた。山田さん(仮名)は、東京都町田市在住の70歳。仕事は介護施設のパート職だ。
「先週から(この演説に)来てる。日本がおかしいなというのに気づいたから。動画でいろんな人の話を聞いてる。(大手メディアの)ニュースを見てると日本の現状分からないよね。偏向でしょ? 毎日新聞って中国に情報売って手数料もらってるでしょ? ダメだよ」。いきなり厳しい口調で詰問された。毎日新聞が取材で得た情報を中国当局に売っている事実はない。が、反論の余地を与えてはくれない。その後も「国会議員の半数ぐらいが『向こう』の人」と…