NY市長民主党予備選、33歳左派候補が勝利へ クオモ氏敗北宣言
[ニューヨーク 24日 ロイター] - 米ニューヨーク市長選の民主党候補を決める予備選が24日実施され、民主社会主義者を自称するゾーラン・マムダニ州議会議員(33)が、優勢とみられていたアンドリュー・クオモ前ニューヨーク州知事(67)を破って勝利する見通しとなった。
4年前にセクハラ疑惑で辞任し、政界復帰を目指していたクオモ氏は敗北を認め、マムダニ氏に電話で祝意を伝えたと明らかにした。
市選挙管理委員会によると、事実上無名の状態から選挙戦に臨んだマムダニ氏は開票率約95%の段階で得票率43.5%でクオモ氏(36.4%)をリードしている。
ニューヨークは有権者が最大5人の候補に優先順位を付ける投票方式を採用しているため、結果は来週まで確定しない見通し。ただ、クオモ氏がマムダニ氏のリードを覆せる可能性は低いとみられる。
マムダニ氏は支持者を前に演説し、「われわれは全てのニューヨーカーが暮らせる街という理想を掲げて勝利した」と述べた。トランプ大統領の政策を拒否し、「民主党の模範としてわれわれの街を統治する」と約束した。
州知事を10年間務めた穏健派のクオモ氏に対し、左派のマムダニ氏は変革を訴えた。ニューヨーク市は民主党支持者が多数を占め、11月の本選では民主党候補が最有力となる可能性が高い。現職のアダムズ市長も無所属で出馬するが、汚職疑惑やトランプ米大統領とつながりがあるとの見方から支持は低迷している。
共和党の候補者はボランティアの自警団「ガーディアン・エンジェルス」の創設者でラジオ司会者のカーティス・スリワ氏だ。同氏は2021年の市長選でアダムズ氏に敗れている。
マムダニ氏が本選で勝利すれば、同市初のイスラム教徒市長となる。同氏はウガンダのインド系家庭に生まれ、親パレスチナ活動家としての経歴を持つ。現在はクイーンズ区選出の州議会議員で、左派のバーニー・サンダース連邦上院議員とアレクサンドリア・オカシオコルテス下院議員の支持を得ている。
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Maria Tsvetkova is an investigative journalist originally from Moscow who focuses on Russia’s invasion of Ukraine as part of an international team of reporters. She has reported from the conflict zones in Ukraine and Nagorno-Karabakh, as well as doing reporting stints in Armenia, Turkey and Iraq.