Pixel 9aがフラッグシップ機より魅力的な理由。スペックも見た目も無駄なし、そこがいい
2021年、GoogleはPixelシリーズにスマホの背面に配置された巨大な出っ張り「カメラバー」というデザインを導入しました。表向きにはカメラレンズにより多くのスペースを与えるため、ということでした。
しかし、その実態はマーケティング的な思惑が強かったのです。ほかのスマホは本体端にカメラのレンズがある一方、Pixelのカメラバーは独特の見た目と存在感の大きさ。Google自身もこれを「トレードマーク」と認めています。
【この記事のポイント3行まとめ】
- Pixel 9aは、近年のPixelの象徴だった「カメラバー」を廃止。これにより、デザインが洗練され、持ちやすさや収納性が向上!
- 廉価版だがプロセッサーや画面性能は上位モデルのPixel 9と同等。多くのユーザーにとって体感差はほぼないかも
- 最高のカメラ性能より、価格と実用性のバランスを重視するなら、Pixel 9aは「妥協」ではなく「最適解」となりうる選択肢
Pixel 9aがかなり優秀なんです
残念ながらカメラバーは、私にしてみればいわば悪しきトレードマーク。
Pixel 6以降に発売されたほぼ全てのモデルが、何らかのかたちでこのカメラバーを搭載していました。しかしこれには、ホコリが溜まりやすく、ケースをつけても凹凸は解決されず、片手で持ったり横向きに構えたりしにくいという難点が。
ところが! 今年初め、Googleは廉価版のPixel 9aをリリース。これは初代モデル以来、初めてカメラバーを廃止したスマホです。この一点だけでも、Pixel 9aはGoogleスマホの中で私のお気に入りの1台に。
そして、次期モデルのPixel 10の登場が目前に迫る今はもとより、今後数年間にわたって、Pixel 9aの価値は色あせることはないでしょう。
Pixel 9aは廉価版?いや、違う
Googleは毎年春に、最新Pixelのスペックをいくつか削り、価格を抑えた「a」シリーズを発売するのが恒例。
私も、これまでも「a」シリーズにかなり感心してきました。スペックダウンした部分はほとんど気づかないレベルで、全体的な使用感はフラッグシップモデルとほぼ同じ体験を提供してくれたからです。
それでも、これまでの「a」シリーズを上位モデルより優れた選択肢だと断言できずにいました。しかし、Pixel 9aは違います。
Pixel 9aはPixel 9とほぼ同様の性能を誇り、カメラ周りのデザインも一新。単なる「下位互換」というよりは「同じスペックのもう1つの選択肢」にふさわしい存在になっています。
Pixel 9aとPixel 9を比較してみた
カラー展開も豊富なんです両者を比較すると、驚くほど共通点が多いことがわかります。
- プロセッサー:同じGoogle Tensor G4
- 画面サイズ:同じ6.3インチ
- 最大リフレッシュレート:同じ120Hz
- 重量とバッテリー:Pixel 9aの方がわずかに軽く、バッテリー容量は少し大きい
確かに、メモリー容量は少なく、カメラのピクセル数も劣ります。
しかし、主にウェブベースのアプリを利用する人にとっては、Pixel独自の「音声消しゴムマジック」などのソフトウェア機能含め、ほかのPixel 9シリーズと本質的に同じ機能を提供してくれるのです。